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#144 作画の「ノエイン」
投稿者:LD <2006/09/02 13:40>
<<<親記事]
ついでなんで「ノエイン」の話もしておきたいと思います。
このアニメ、もともと監督の赤根和樹さんと、キャラデザの岸田隆宏さん(「ヤマトタケル」の人!)が意図的に、その回毎の作画監督の人に好きに描かせるような手法をとっていたようなのですが、その中で第2話と第7話を担当した、石川健介さんは、ちょ〜っと、異彩を放っていたというか何というか…。

右が石川健介さんの作画回です。見てもらうと分かるんですが、非常〜に脂っこい!爽やかなサラダのような岸田さんの素画に対して、ケンタッキー・フライドチキンのような脂っこさですよ?他の方々も、それぞれに個性を出されていたのですが、なんというか出来栄え自体がこれほど違ってしまったのは石川さんの回が際立っていました。
しかし、先に言ったように、この作品はもともと、回毎に違う作画個性が出ることを望んでいたふしがありますし、実際にこの画は仕上げレベルで差別化が図られているので、石川さん自身の制御不能の個性が出たかというと、それは過分の評という気もします。


もう一つ。こちらは、おそらく「ノエイン」を通して観ていたほとんどの人が、印象に残っているであろう第12話「タタカイ」の回です。僕なんかもハッキリ言って最終回より覚えています………(最終回ってどんな話だったっけ?)

なんつ〜か、最初観た時は「これ、何て『ハンター×ハンター』?」とか思ったのですがw 広い空間を利用した縦横無尽の動画はかなりの迫力がありましたね。調べてみると“りょーちも”さんという方が担当しているらしく、この人、うつのみや理さんにスカウトされて「ノエイン」に入ってるんですよねえ。すげえぇ…期待の若手?かなりインパクトがありました。まあ、限られた時間の作画による方便が含まれている…って部分もあるかもしれませんが、これを意図的な描き口として読みますと、このシーン、子供の頃からの親友同士がケンカをするというコンセプトがあったはずで、「がむしゃら」とか「ムキになっている」という感情がラフな線に込められているんですね。理知的な一本線だとかなり“制御された”戦いに見えてしまうって事があるかなと思っています。もっとも、最近の作画技術はそのラフな線をキレイに見せる技術も研究されているみたいで、その見地からすると、相当に“崩れていた”作画回でもありました。
いずれにせよちょっと面白かったんで、ここに上げておこうかなと思います。「ノエイン」は作画が非常に面白い回が多いので一度観てみる事をオススメします。