#148 「神話」の発見 投稿者:LD <2006/10/16 23:49>
|
GiGiさんに「記紀神話の見方が変わる」というわれて読みまして…ものの見事にハマったLDです。 とりあえずリンク張ります。 http://www7a.biglobe.ne.jp/~dansan/index.html 多くの歴史家たちは「記紀神話(神代)」の天照、素戔嗚あるいは大国主から、何とか歴史を見出せないかと研究を進めています。僕も、そうでした………というか、それらの考え方を「きっと、そうなんだろうなあ」と、そのまま受け入れていました。 しかし、ここは、全く違った解釈で「記紀神話」にアプローチしています。 読む前に、ある程度「記紀神話」の流れを知っている事が必要になるかとは思います。むしろ注釈がついたヤツなんか(大抵付いていると思うけど)を読んでいて「○○は□□の神格」と書かれてるけど、途中で「以下は不明」などと綴られて「なんだよ〜?!」と地団駄を、踏んだ人にはオススメかもしれません。いくつかの神様には納得に足る神格が与えられ、分からない神様にも、大体の指標が示されています。(余すところなく…というワケには行きませんが、この研究はまだまだこれからなのでしょう) 特に“大国主”の正体には驚きました。 しかし、一度そう言われてしまうと、もう“それ”しか考えられなくなっていますw ただ、気をつけて欲しいのは、この仮説は根本的には非常に強引です。ちょっとタネを明かした物言いをしますと「記紀神話(神代)は『神話』である。故に全ての物語は“必然的”に成り立っている」という前提で物語を解釈して行きますが「記紀神話が史書である可能性、あるいは神歴混合である可能性」などに対する取り上げるべき批判はほとんどなく「神話に違いないから」と論を進めて行く印象を持ちました。 他の資料検証も「隋書倭国伝」の一部の文言に留まり(解釈の性質上仕方がない事なのですが)1997年に刊行されて、現在まで、それほど有名でないのは、そういった科学的な裏づけに乏しい事があると思います。多分、ここで言われる神話の発生時期、銅鐸〜古墳時代の遺跡などから裏付けとなる物(壁画?みたいな?)が発見されないと、学会といった本格的な研究の俎上には上がってこないかもしれません。 しかし、それらの解釈は最初の取っ掛かりをクリアすれば、偶然では片付けられない符号を見せて、素晴らしくよくできたパズルのように古代日本の神話の世界を組み上げて行きます。そして神話というものが古代人類の叡智の結晶であり、それが日本という国で、これほど、ほぼ完全な形で今まで残ってきた、その有難さを示唆してくれます。 信じる信じないで言えば、僕にはこの話は信じるに足る説得力を持っています。 少なくとも八百万の神々のおわす国の子孫がこれを信じずして他の何を信じるんだ?と僕は思いましたよ。 大仰な事を言いましたが政治的意図抜きです。そんな詰まらない話でこんな事言いません。 一読してみて下さい。「記紀神話の見方が変わる」と思います。 |
[この記事にコメントを打つ>>>
|