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#158 スクールランブル・チャット
投稿者:LD <2006/12/12 03:23>

「スクールランブル」Vol.13><FONT SIZE=いずみの >> 今週もちょっとお邪魔させていただこうかと
LD >> あ、こんにちは。いずみのさん。いずみのさんの論文orチャット「ネギま」と「スクラン」の部分を読ませていただきました。
いずみの >> あ、どうもありがとうございます。嬉しいです。どんなもんでしょうか
LD >> いろいろ、思うことがあって一度には言えないのですが…「ネギま」の「アスナは風呂敷を広げるためにいる」という話と美琴に関する一連の展開が少女まんが的という指摘、特に「ほんとうに恋愛しなくっちゃいけないのか?」というような部分が成る程と印象に残っています。
LD >> 僕は、アスナは存在の意味を掴みかねていたので。
LD >> あと、美琴は好きなキャラなのですが、やはりバスケ編とか今、いつの間にか麻生と別れている展開とかは掴みかねていますね。
いずみの >> あれを描いた後に本編でも決着が着きましたけど、本当に苦々しい(少年漫画的なカタルシスの無い)シメ方になってましたね>美琴編
LD >> そう。いずみのさんは、麻生とサラには線を引いていませんでしたよね?
いずみの >> 一応、作品の中で描かれることしか扱わないというか……。>サラ
LD >> ああ、線引きとしてはそれで正しいですね。>サラ しかし、あのエピで読者の期待値としての麻生×サラはあったと思うのですよ。なおかつ互いにキャラ位置が「端」という事も良縁(?)につながるというかw
ルイ >> 僕らは愛に慣れることズタタン♪
いずみの >> 「恋をしたくて、まだ好きになってない男と付き合う」「相手を好きになることと付き合うことは違う」というテーマは良く描けてたと思うんですが
LD >> ルイさんが以前、プール・ホッケー編での麻生の動きをみて、麻生と美琴の目はあるという指摘をしていたのですが
ルイ >> 苦々しい以前に淡白というか、淡々というか。カタルシスあるなしというより、レンズの当てる当てない?・・・は!挨拶がまだだった。
いずみの >> こんにちは>ルイさん
ルイ >> こんば・・こんにち・・・・。・・・?。・・goodafterwii。
LD >> あ、ルイ☆アンバランスさん、こんにちは。
ルイ >> 午後とwii発売後をかけているわけですよ(見苦しい自己解説兼、かけられてない)。くじアンとりだめを二話連続でみて、ニヤニヤしていますこんにちは>LDさんいずみのさん
ルイ >> スクランのサイドストーリーは、小林先生としてはどういう位置づけなんでしょうね?ホントにセルフアンソロジー程度なのでしょうか。
LD >> というか、美琴×麻生の展開に対して、結城さんは「その線が眼中にない」んですよね。彼女はもう絶対、美琴×花井だと思っているという。
いずみの >> http://www1.kcn.ne.jp/~iz-/man/garon/01_school_117/ ここでも書きましたけど、「美琴が麻生を見てない」ことをはっきり描いてるじゃないですか作者は、って。バスケ編もその視点で読んでたんですよ。>麻生と美琴の目
ルイ >> 結城さんが本質(落ち着くべき所)を見抜いているという解釈も可能ですが、麻生期間中それに対する表情をみせるコマすら皆無だったのは、ちょっとツメが甘かったかもですね。
いずみの >> それを言うと、高野なんか何の伏線も無しに「気付いてる」キャラなので(笑)、読者が特権的に持ってる情報と同じものを、独自ルートで手に入れるキャラは居ていいマンガだと思います>ツメ
ルイ >> 高野はアリだとして、結城も「アリ」でいいという事ですか?いや、高野は完全に別格でしょうwほとんど小林アシスタントw
いずみの >> まぁ奈良が「ああなってしまった」のと同じで、サラも八雲側に振れすぎてしまってそれ以上キャラを動かせなくなってしまった感じですね
LD >> いや、修学旅行の時には、もう完全に麻生と別れる予定だったでしょうね。…というより、やはり最初から別れさせる事コミで麻生と付き合い始めたのでしょうね。そうでないとああはならない。
ルイ >> 高野はあの立場を取る事で、必然的に「物語を紡げない(紡いではいけない)キャラ」になって(して)いますからね。結城さんは端とはいえ、つむぎ・・は!名前とかけてる!(笑
いずみの >> 高野は一例で、例えば冬木だってそうですよ。結城が恋をしていることに、気付けてたのは冬木だけですし(しかも嵯峨野は気付いてないという)
ルイ >> や、冬木は洞察力という「作品内能力」だと思いますよ。高野は作品内に裏打ちされてないし、される必要もない別枠の人かと。
いずみの >> つむぎもそういう解釈なんでは?>洞察力 天満が、足首を痛めた沢近を見て「エリちゃんはもっと早いのに」と一人だけ気付くような
ルイ >> 小林先生が連載の魔法を生かすタイプの人ではない、とは思っているのでね。作品の中でキャラが動いたから・・というフレキシブル対応の人ではないでしょう(例・鬼平再登場w)
LD >> いや、ルイさんの話ってのは結城さんが、美琴と麻生が付き合っている事をどう思っていたのかっていう描写が無かったので、それがあると全部つながるって話ですよね?あれ?違うのかな?
ルイ >> ああ、そゆことです。
ルイ >> つむぎはミコちゃんが好きなのではなく、花井が好きで、結構メガネの後ろの目で演出する、嫉妬記号も使う方で。この方が「敵」予定のミコトに関して己にとって楽観的な方向の予想(麻生とくっつく)をハナから完全否定してかかってる、というのは・・ま、そうならそうで、描写がないと弱いねっていう。どうも最初から感情のカタを決めうちしているきらいがあるんですよねぇ。
LD >> ちなみにサラは「動かさん!」と釘をさされてしまった…orz THE END
いずみの >> そこらへんは読者に想像させたい人っぽいんですよね>小林尽 本人も、描かれてない部分については「なんとなくそういう雰囲気が出てればいいな」という意識で作ってるらしくて
いずみの >> 結城は更に言えば、八雲に対しても嫉妬しないキャラなので、そこからも結城の考え方がわかると思うんですよね。つむぎが見てるのは「美琴と麻生がどうなるか」というレベルじゃない可能性がある
LD >> あ、それはそうだw>八雲に嫉妬しない
LD >> 「美琴と麻生がどうなるか」というレベルじゃない<とは?
いずみの >> 完全に「花井は最終的に誰の方向を向くか」にしか意識が無くて、現状の構図や理屈をぶっとばして結論に辿り着くっていうのは女性的な直観力の描き方としては面白いなと
LD >> 小林先生の意図がどこにあるかは別として、結城つむぎが“そういうキャラ”である事にはなっているようですね。
いずみの >> 仮に美琴と麻生の成功率が五分五分だとしても、50%の確率で美琴がライバルになるんだとしたら、ライバル視するんだという。非論理的ですよね
ルイ >> そういう意味では、マガジンの中では赤松先生に近しいのかも。長けているのはナチュラルに人物造形を描きわけられる人生経験?からの引き出しストック。その分、積み上げへの配慮は欠けて脳内進行させている・・かな。人間描写力は総じて高いので、齟齬は生まない人なんですけどね。演出力とは別でしょうし。
ルイ >> 僕の中では、小林先生は「9割管理の人」ですね。赤松先生を「(ほぼ)10割」とした場合、ですが。ほぼ己のイメージどおりに進行させている一方、それが完全ではないので、漫画の中に生まれた「それ以外」に対しては無頓着。赤松先生ほどの管理能力ではないので、そこで生まれるゆがみが・・まあ面白くもあるし、特徴でもあるなと。
LD >> いや、結果として結城つむぎがそういうキャラになるとして、小林先生がそこらへんを確信的にやっているの?
いずみの >> 結果だけ読めばそれで矛盾しないので、仮に確信的でないにしろ「うまくそういう雰囲気のキャラが描けた!」という結果でいいんじゃないかと
ルイ >> そう、好意的に読もうと思えば読める、っていう程度に収められるのは、ナチュラルな力といえるかと。
いずみの >> 美琴が麻生と付き合おうとしたのも、実は「花井にそう言われたから」なので、バスケ編が「美琴が揺れる話」であることは明白だと思うんですが、連載時はそういう読み方をしてた人が少なかったみたいですね。ホンキで麻生路線を危惧してる人が多くて
LD >> 危惧というか単純に「盛り上がるわけがない」と思っていたので、ストリーの意図を掴みかねていました(汗)
ルイ >> でも漫画力がついてこないと、生殺しだから、どっちにしても僕は数ヶ月静観の構えだw
いずみの >> いや、小林尽は、えーと「手ブレ感」を出すのが好きな作家だと思うんですよ。漫画家としても、イラストレーターとしてもですが<管理と確信
ルイ >> ブレも把握ずみだと?それはどうかなぁ。
いずみの >> 「なんとなくそういう雰囲気が出てればいいな」というのは本人の言葉なんですが
ルイ >> それは手ブレが好きなんじゃなく、手ブレてもいいキャラ造形がしたいね!っていう事で、ストーリーテリングの管理・確信とは違う気がw
いずみの >> 「把握」するんじゃなくて、ある程度好みのイメージを意識しながら、フリーハンドで出来た結果をそのまま味として認める、ってスタイルをを感じますね。大抵の絵描きはそういう考え方をしますが、小林尽は特にそんな感じですね
LD >> ふむ。いや、それが全管理で行えているとしたら、結城さんって相当“強い”キャラですよ。その“強さ”を全部分かっていて意図的に端に置き、特に主張もしないままだとしたら…ちょっと作家離れした能力に思えるのですが。
いずみの >> いや、ぼくは管理タイプじゃないと思うって言ってるんですよ(笑)。
ルイ >> ああ、キャラに対してはそれでも問題ないと思います。そこと、強固な脳内イメージによる「あらかじめの話」との間に進行・展開の違和、ペースのズレが生まれる・・ってスタンスですよ。
いずみの >> ちなみに「今鳥はなんでミコちんから手をひいたのか?」は裏でちゃんと理由を考えていたらしいです。「なんとなくそういう雰囲気が出てればいいな」は、その今鳥の心理について言った言葉なんですが
ルイ >> とはいえ、お話に関しては管理タイプなんでは?キャラの相関図などは、予め構想していたとしか思えないんですけどねぇ。あれも自然にキャラ置いて、気付いたら全員上手い事矢印が向き合わない構造になりました〜ってんじゃ・・いや、キャラ創造力が天才的に高いなら可能でしょうけどw
LD >> しかし、管理タイプ(…管理タイプというより決めうちタイプ)でないなら、麻生とサラの目はそれを予感させた時に動かすべきだったのではないかなあ…と。
ルイ >> あ、そうね。決めうちタイプという呼称の方がw
いずみの >> そこらへんは担当編集者との合作傾向も強い作品なので、あんまり作家論へと還元しにくい問題だと思います。できれば避けたい所ですね。>お話に関しては〜
ルイ >> そう、だからその瞬間を描写でなく「なんとなく」に頼るというのは、よくいえば手ブレ感の演出でしょうけど、悪く言えば筋だけ決めてあとはお任せにも見えるって事で。
いずみの >> そこらへんはショート漫画の制約の中でうまく省略してるなって見方もできると思うんですが。
LD >> 僕としては、作者の意図がどうあれ、結果として面白く仕上がればそれでいいのですけど、小林先生はけっこう決め打ちが大きいのかなという気がします。今、播磨と沢近をバタバタ動かしているのも、つまり“決め”が邪魔してああいう展開がイメージできないって事もあるように思っています。
LD >> え?今鳥ってミコちんから手を引いたの?w
ルイ >> そもそも手を出してたんですねw恋愛ホンキ度が面倒臭くて手を引いたのか?w<好意的
いずみの >> ちゃんと呼び方を「ミコちん」から「周防」に変えたラインがあるんですよ(笑)。それは確実に意識して描き分けてますね。>手を引いた
LD >> な、成る程、探してみます。>ミコちん→周防


※ LDメモ
「スクールランブル」Vol.13このチャットの中でも語られていますが、美琴あるいは花井の物語として、結城つむぎは潜在的キー・パーソンの役割を持っています。(全体構造的にも彼女は面白いキャラなのですが、その話は別の機会に譲ります)繰り返しになってしまいますが、彼女は、花井がどう八雲にアタックしようがその展開に全く関心を払わず、また美琴が麻生と付き合い始めようが(彼女はかなり交友関係が広く、この情報は確実に耳に入ると思われる。つか、バスケ編で経過を見ている)全く、安心する事はなく、ただひたすら、花井と美琴のラインに重い感情を持っています。
ちょっと付け加えると2−Cのクラス全員が美琴×花井しか有り得ないと思っているくさいんですけどねw 美琴×花井の事はやたらに囃し立てた事に比すると、美琴×麻生はそっとしておく腫れ物扱いのような印象を受け、何かちょっとした事でも壊れそうと思っている空気がクラス全体に“あった”ような気がしないでもないです。(それは実は永山×田中にもあるんだけどw)
いずれにせよ決して弱くない1キャラクター(結城つむぎ)が、ここまで“確信”しているラインが起動しないなんて事は、普通は考えられません。普・通・は・!ww
「スクラン」はその普通は考えられない事をしようとしている作品かもしれないのですけれどもww
ただ、まあ、普通は動かすとしてw 結城さん自身はどのくらい動くのか?ってのも興味深いものがあります。(とりあえず花井と同じ大学志望したっけな?)あるいは全く動かない事が一番の華で、ただ“予言”を当てる役割のみを授かったキャラかもしれないという予想もあり、その揺れ幅の大きさ故に、密かに注目されるキャラとなっています。
(※ というかここで画像掲載した13巻の♭35「CONTE D'HIVER」はかなりよい話。冬木はいい男だし(←冬木ファン))