投稿者:ルイ
題名:ひとひら
一言:☆☆☆:(全12話)内気な女の子が先輩達の都合で演劇研究会に引きずりこまれ、しかしお陰で己を変え、それが卒業式の日に今度は「先輩に与える」事で綺麗に循環する物語、でした。前期の優良1クールアニメ「まなびストレート」に近い挑戦をした作品と言えるでしょうか。最終回、主人公と先輩がイメージを伝播し、共有するという突如、これ以上ないほどまなびストレートな演出が、これまでの11話とは明らかに違う速度とノリで炸裂したのは、一種のまなびオマージュなんでしょうか(笑)。全体の構成に違和感を覚えたりもしました。先輩との人生における、短いが互いにとって欠かせぬ「すれ違い(互いに互いを刻印したうえでの)」を描きたいなら1クールの短い期間、主人公と親友の別離話なんて組み込んでる暇はなかったんじゃないでしょうか。これは4クールある場合の3クール目限定サブテーマみたいなもんで(笑)、10話11話を費やすくらいならその二話を先輩にあげちゃった方がいいですよ?・・・9話(文化祭・舞台終了)に全て収束させる手もあったろうし、実際そうだったように12話=卒業式で終えるにせよ、それならば10・11話の使い道は違うものになったろうと。・・・という事で、1クールなのに欲張っちゃった分多少余計な線を引いちゃった作品ではありましたが、9話や最終回は結構良かったです。それにしても最終回の演出はBGM含め、明らかに作品違ってたなあ・・。観終えて思うのは、「まなび」が(「くじびきアンバランス」も)証明してみせたように、1クールアニメとしては理想的なテーマ・舞台を発見してきたな、と。その割に演出や、それに付き添う作画の力が足りなかったのが残念な作品だなと言う風にも思いました。多分、その「土台に対しての、表現の不足感」というギャップを一気に埋めようとして、最終回のBパートがトンデモ演出になったんでしょう(笑)。
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