LD >> こんばんは。 LD >> 「ウルトラマンネクサス」チャットを始めたいと思います。 GMさん >> マックス!マックス!マックス! GMさん >> ウルトラマンマーックス! LD >> 実は最終回を観て、たがみよしひさの「滅日」っていう作品があってそれじゃないかという気もしましたね。 LD >> こんばんはGMさん、最早「マックス」に夢中ですか?(笑) GMさん >> 「マックス」は肩の力を抜いて観られるのがイイなと。 LD >> しかし「マックス」観て改めて分かったんですが、「ネクサス」は画面が異常に暗いですね(笑) GMさん >> 確かに暗いですねー。 LD >> それがそのまま作品のカラーだったとこは間違いないですね。 GMさん >> ナイトレーダー(NR)のユニフォームも暗いし。 GMさん >> ある意味カラーコーディネイトができてるのか。 LD >> ちょっと前置きとして言って置きたいのが、実はTLTという組織、下部のナイトレーダーやメモリーポリスの構成って「MIB」を模していますよね。 GMさん >> MP(メモリーポリス)なんか見てると分かりやすいですよね。 ※ メモリーポリス…地球外生命体であるビーストの存在を公にしないため、その被害から救出された人々の記憶を強制的に消去して回るTLT(地球解放機構)の下部組織。 LD >> でも「MIB」って全然明るいじゃないですか。 LD >> これってちょっと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とかでも思ったんですが、彼らって自分に都合の悪い形に歴史が変えられようとすると絶対阻止なんですけど、自分らの都合の良いように歴史が変る限りは「OK!YES!YES!」なんですよね。 GMさん >> そういえばそうですね。 LD >> これって日本だとあんまりないって言うか、たとえばMPにしても非常にネガティブな捉え方…というより拒絶反応に近いわけで。 GMさん >> ネクサスのMPの場合、MIBがカラッとやっていたことを、眉間にシワを寄せてやってるところが味で。記憶を消しては祈りを捧げる瑞生とかね。 LD >> その差って面白いなあと。まあ、ドラえもんなんかは歴史を改竄しに来ているのに、時間警察に協力したりという自己矛盾に陥ったりしているワケですが(笑) GMさん >> ネクサスでは、市民がウルトラマンの記憶を取り戻すラストにうまくつながりましたが。 LD >> たとえば僕やGMさんは「星雲仮面マシンマン」のカタルシスウェーブを大笑いして拍手喝采するワケですが、それは僕らが“あれ”にある種の背徳感を感じるからで、あちらの感覚だと「え?そんなテクノロジーがあるならやって当然じゃない?」って感じかもしれませんね。勿論、一律にはわけれませんが。 GMさん >> やっぱり、記憶や歴史を都合よくいじることに罪の意識があるのか。マジメなのかなぁ。日本人は。 LD >> そこで前作の「コスモス」ですが、その「ウルトラマン」という作品の持つ“怪獣に対する背徳感”をかなりストレートに解消しようとした作品だったワケですが…。 GMさん >> 相手によっては迷いなく殲滅してましたけど(笑)特に地球外生命体に厳しかったコスモス。 GMさん >> 徹し切れなかった印象はあります。 LD >> 「ネクサス」は「ウルトラマン」の持つ背徳感…というよりフォース、あるいはガバメント・フォースに対する背徳感を、ちょっと屈折した形で表現している作品でしたね。む、いきなり結論的な話から入っちゃいましたが。 GMさん >> 基本的に隠密部隊ですからね。ナイトレーダーも。 LD >> さて、そういう中で「ネクサス」で起こったいくつかのイベントを検証したいと思います。 LD >> とにかく「ネクサス」は近年の特撮ヒーローがまず滅多にやらない事をてんこ盛りしたような異色作になってはいましたよね。 GMさん >> 私はそういう姿勢の作品をもろ手を上げて応援したくなるタチです。 LD >> 僕は…そうですね。多分、なぜなかなか“それ”ができないのか、考えてちゃんと捻りを入れて持ち込んできた作品は応援したくなりますね。「真・仮面ライダー序章」みたいな、なんお捻りもないと、ちょっと眉間にシワが寄ります(笑) LD >> …で、まず「ネクサス」で検証するべきイベントを列挙し合いませんか。 GMさん >> OK。何から行きます?変身するのが主人公じゃないところ? LD >> 1.変身するのが主人公じゃない。と LD >> リコ(恋人)が既に死んでいたは入れるべきでしょう(笑) LD >> 2.リコ(恋人)が既に死んでいた。 GMさん >> 変身するものが途中交代する。 LD >> 3.ウルトラマンに変身する者が途中交代する。 LD >> あと撃った怪獣に少女が入っていた。それをそのまま撃った。かな? LD >> 4.復讐心に駆られ撃った怪獣に少女が入っていて、少女は死にかけた。 LD >> TLTが少数の市民に避難勧告を出さず、怪獣の囮につかう作戦を実行とかね。 LD >> その中で姫矢の写真を見て感動した青年が、怪獣の近距離撮影を敢行、しかしそのまま怪獣に食われてしまう。&それを見ていたアイドルと助手はMPに!(笑) GMさん >> あのフリーライターのオッサンはどうなのかな?機能してました? LD >> で、ここらへんから姫矢VS溝呂木最終決戦。 GMさん >> 姫矢の戦いは自虐的で勝ち目がなさそうなところがポイントですか。 LD >> 姫矢の恋人も、オッサンも、溝呂木決戦のあと、MPの手にかかってしまいましたからね。やっぱ…MP主体の話なのか?(笑) GMさん >> 怪獣を倒すのも結構大変そうだったしなぁ。 GMさん >> MPはこの作品の【肝】でしょう。管理官の娘の記憶を消す話もありましたし。 LD >> 憐も何か自虐的という指摘を受けていましたよね。ここらへんのウルトラ戦士たちのレオ以上の精神力の弱さは「ネクサス」の特徴になっていますね(笑) GMさん >> どうしてそういう人が選ばれるのかということは深く考えなかったけど。 LD >> で前代未聞のウルトラマンの媒体が途中交代(笑) GMさん >> 途中交代に関しては、姫矢から孤門だけなのかと思ってた。当初。 LD >> 僕もそうです。姫矢→孤門、ここらへん調整というか変更があったように思いますけどね。 LD >> で憐と瑞生の話。 GMさん >> 瑞生はオイシイ要素てんこ盛りのキャラでしたね。憐も、孤門と友達で、瑞生とは恋愛関係、イラストレーターとは同級生という、扱いやすい設定でしたし。 LD >> そして先ほどGMさんが言われた、管理官の娘の記憶を消す話。 LD >> そしてアンノウンハンドの正体と(笑)衝撃のラスト!(笑) GMさん >> 憐編になって格段に見やすくなった印象が。 LD >> 同感です。最初っからやっていればよかったんじゃないかとも思います。>憐編になって格段に見やすくなった印象が。 GMさん >> 劇場版とのリンクってのは、今じゃ珍しくもないイベントですか。 LD >> これで37話なら、相当色々やった作品ですね。…というよりウルトラ・シリーズで途中打ち切りって初じゃないでしょうか?(笑) GMさん >> 打ち切りに関していうなら、初代マンも円谷プロの制作事情で打ち切りだったはず。 LD >> ああ、そうですね。初代も39話でしたね。 GMさん >> ま、視聴率低迷での打ち切りは初の事態ですよね。 LD >> 馬鹿みたいに暗い展開でしたしね。 LD >> まず主人公が変身しないというのは新しかったですね。 GMさん >> それだけで何か期待させるものがありました。これで戦闘機を無駄に落とさなくて済むなぁとか。話の作り方が違ってきますからね。 GMさん >> ただ、姫矢が当初正体不明すぎて…。 LD >> 「ネクサス」のタイトル通り、基本プロットは姫矢→孤門へのバトンタッチであたっと思うのですが、潜在的には“防衛隊”をちゃんと怪獣退治の専門家として機能させたいという想いがあったように思えますね。 GMさん >> 専門家然とはしてましたよね。ナイトレーダー。姫矢とナイトレーダーの関わりに、もっとワクワク感があってほしかったというか。 LD >> 姫矢は悩める男で、孤門も悩める男というダブル・トラップが掛かっていますから。かなり泥沼のような物語構成になってしまっています。 GMさん >> そうですね、悩める孤門を救ってくれるのかと思いきや、姫矢自身がひたすら救いを求めてる。 LD >> ずばり言いますが、孤門が悩む男なら、姫矢は悩まない男であるべきだったと思います。 GMさん >> そして孤門の傍には、怖〜い副隊長。 GMさん >> 姫矢の悩みは、彼が死ぬときまで解決されませんからねー。何だかなぁ。 LD >> 孤門は悩みながらも、姫矢(悩まない男)のようになりたいと思い、しかし姫矢は去り、そして憐が現れたとき、今度は孤門が憐を導く番だったという流れがきっちり表せれたら、かなりいい作品になったでしょうね。 GMさん >> ああ〜その流れなら納得だぁ〜。 LD >> 多分、デュナミストになる資格の部分で“優しさ”の判定があって、そのこだわりが姫矢に悩みを与えてしまったと思うんですけどね。 LD >> ナギ副隊長って、つまり最終回まで救われてないんですよね(笑) GMさん >> ナギトラマンには活躍する余地すらなかったし。 ※ ナギトラマン…劇場版→姫矢→憐と受け継がれたデュナミスト(ウルトラマン)の資格は“憎しみ”の心でビーストを溝呂木(=ダーク・メフェイスト)を追い続けた副隊長のナギだった。しかし、その力はダーク・ザギ復活のために利用されてしまう。 LD >> あれはナギトラはナギトラでも、ダーク・ナギですから(笑) GMさん >> デュナミストの資格については分かりにくかったですが、いずれも完成された人格者ではなく、光に選ばれた結果として【英雄】になっていくという話でしたね。 LD >> まあ、単に完成された人格者だと、老人とかに取り憑いたりして華がなくなってしまうからでしょうか?“ピュア”じゃないといけないんですね。多分。 LD >> さて、そんな状況から次は、孤門最大の試練、リコ事件ですが。 GMさん >> アンノウンハンドの作戦も、相当回りくどかったわけですが。 ※ リコ事件…主人公・孤門隊員がTLTに入隊する以前から付き合い続けていた、孤門の彼女・リコが実は孤門が出会った直後に溝呂木に家族ごと殺されダーク・ファウストとして利用されていた。その事を死んだリコ自身が気がついてはおらず、その現実を取り戻した時はリコが消滅する瞬間だったという“鬱”な展開を2〜3話(その後の孤門隊員の落ち込みを入れるとさらに多い話数になる)に渡って放送し続けた。 LD >> …で、個人的にけっこう“引いた”リコ惨殺事件ですが…。あれはやるにしても回数かけずにチャチャとこなして欲しかったなあ。 GMさん >> リコが【既に死んでいた】ことに孤門が気付く件を見てないんですけど、どーやって立ち直ったんですか、孤門? LD >> いえ、立ち直ったのかなあ?憎しみに任せて怪獣を撃ったら、中に少女が入っていて、ああこれではだめなんだと気が付いたというか…しかし自分がどう立つべきかに気づいたという感じではありませんね。 LD >> なんというか淡々と悩みながら戦っていたらTLTが市民を囮にする作戦をとったり、姫矢を拉致監禁したりとやり初めて、悩みどころじゃなくなったというか…(笑) GMさん >> それなら、確かにサッサと済ませて構わない話ですね>リコ編 LD >> 暗いはなしをずぶずぶやってもそんなにいい事ありませんしね。 GMさん >> 誰も救ってくれない状況であることに気付いて、立ち直ったのか孤門。これまた新しい展開なのかも(笑)。 LD >> 誰かに殴られて「立ち直れ!」とか言ってもらえなかったけど、いつも間にか淡々としてました!というのが斬新という話ですか?(笑) GMさん >> そうですそうです。とことん落ちたら、もう這い上がるしかないじゃない!って感じ?(笑)っていうか、救われないのは自分だけじゃないってことに気付いたのかな。 LD >> でも、もう這い上がるしかないじゃない!って描写はなかったですよ?(笑) GMさん >> なかったですね、ハイ。>這い上がるしかないじゃない! LD >> はっきり言って和倉隊長でさえ、精神的にはケアしてくれませんもん。あるいはあの人も部下(溝呂木)に裏切られたのを悩んでいたのか?(笑) GMさん >> 誰も助けてくれないってのも、暗い状況だよなぁ。 GMさん >> 悩んでなかったのは詩織隊員だけ? LD >> 詩織が悩むのは“これから”です(笑) GMさん >> 悩む前に撃たれました。 ※ 詩織撃たれる…最終回。同僚で、同じ悩まないコンビだと思っていた石掘隊員に詩織は突然撃たれる。石堀隊員の正体はダーク・ザギだった。…これはトラウマになると思う(笑) LD >> あれ?詩織って生きてますよね? GMさん >> 詩織は生きてます。あのエピローグからすると姫矢も? LD >> 姫矢も生きてますよ。リコだけ生き返らない。 LD >> 溝呂木は悩んでいなかったのかな?後で後悔はしていたみたいだけど。 GMさん >> 後悔するなよ〜溝呂木〜。 LD >> だからアバレキラーとそんなに変らない人なんですよね、溝呂木って。 GMさん >> 溝呂木は復活さえしなければまっとうな悪役でしたが。 LD >> 溝呂木は結局、過分な力を与えられた事に歓喜して遊んでいただけの人なんですよね? GMさん >> ああ、遊んでいただけですね。確かに。遊んでいただけだから、後悔したのか。 LD >> いや〜イマイチ、キャラの分からない人だったんで、記憶喪失になったらいい人みたいなイベントがなければ、結局なんだったんだろう?あの人?という感じがします。 GMさん >> 所詮この世は力だ!って人でしょう。 LD >> ああ、ちょっと言っておきたいのは「ネクサス」の怪獣はかなり魅力に乏しかったのが残念です。 GMさん >> 怪獣でなくビーストなので(笑)。悪夢的なデザインは意外に良かったような気も。 LD >> 怪獣主体の作品じゃない事はわかっていますが、しかしそれでも怪獣を出す以上は怪獣を魅力的に…と思います。 真上 >> はじめまして、真上と申します。その溝呂木のやってることのわかんなさが初期の孤門いじめの居心地悪さにつながるのではないかと。 GMさん >> 真上さん、はじめまして! LD >> こんばんは真上さん。 真上 >> ビーストって結局ヒトを怖がらせるのが目的だったわけですよね? GMさん >> 恐怖の感情が欲しかったんでしたっけ。 LD >> いや、つまり作品世界の住人たちの恐怖と、現実世界の観客たちとの恐怖が、合致するようにという事を考えるのでしょうが、必ずしもそれは正解ではなくって、作品世界の住人が腰を抜かすほど恐怖していても、現実世界の観客は「そんなに怖くないよ?むしろカッコイイ!」とか思っていてもいいのです。そして「ネクサス」は作品のテーマから後者の施策を施すのが正解だったと思います。 GMさん >> 魅力に乏しい怪獣に苦戦するウルトラマンの図、は確かに厳しいですが。 LD >> 最初は溝呂木が自分の仲間を作るためにやっている事だとも思えるのですが…あんまりその行為が徹底していなくって。うやむやのうちに姫矢と相打ちになりますしね。 真上 >> たぶんスタッフも視聴者を怖がらせたかったと思うんですよ。ただ、そこに終始してビーストの個性付けができなかったんですよね。 真上 >> やっぱ怪獣には好物があるだとかでないとキャラが立たないのでは(笑) GMさん >> 好物は人間、ですか。人食い描写に徹すれば…さらに陰鬱とした話になりそうだな(苦笑)。 LD >> ビーストが人々の恐怖を糧にしているなら、また別の作戦があったような気もしますけどね。 GMさん >> 恐怖ってことに絞れば、色んなアプローチはできたはずですね。 真上 >> ですね。>GMさん ただ、ビーストとのチームアイズの戦い方が工夫されてないわけじゃないのがつくづく惜しいと思います LD >> そう、その設定からすればたとえば死者を操るビーストってのはズバリだったと思います。ああいう系統で筋を通すというか。そこらへん微妙になっている。まあ結論として「ネクサス」怪獣あんまり良くないですよ。作り手にもそんな気はなかったかもしれませんが。 真上 >> 人食い描写にしても平成ガメラのギャオスみたくさらりと流せるかもしれませんが。 GMさん >> パックンチョ的に(笑)。 LD >> 来訪者の技術で大っぴらな活動ができないなら“ヒドゥン”に徹するとかね。まあそうすると怪獣特撮じゃなくなってしまいますが。 GMさん >> ブルースワ… LD >> 「ブルースワット」ですね。でも多分、近いところを目指しているでしょう。……は!あれも後半はウルトラマン(Gプラチナム)が出る話になってる! LD >> ただ、しがないカメラマンが姫矢を救けた事で、自らが目指したものを思い出して、怪獣を撮影し、そして食われちゃうというエピソードは好きですけどね。 真上 >> 怪獣としてのビーストは描けてなかったかもしれないけど、ヒーローとしての適応者はけっこう描けてたと思うんですけどね。姫矢も憐もかなり好きなんですよぼく。 LD >> デュナミストたちのヒーロー性はよかったという話ですか?>真上さん 真上 >> なんつーかあのふたりのストイシズムは今ドキのヒーローではちょっとない(笑) LD >> 僕は先に書きましたが孤門が悩むキャラだけに、姫矢には悩まないで欲しかったです。憐は好きですね。というか最初っから憐を出していればよかったのにとさえ思いました。 真上 >> それ抜きにしてもデュナミストたちのヒーロー性はよかったと思うんですよ。 真上 >> 最初のほうで触れてましたけど、姫矢も憐も悩んでる。でも止まらない。やれることをやる。さっきのカメラマンの話にもつながるんですがそれはストレートにかっこよかったです。 LD >> 成る程、戦うのを止めるという事はなかったですね。 GMさん >> 姫矢が贖罪のつもりで戦い続けて、結果精神的に救われるのが溝呂木と相討ちになってからというのは、ちょっと辛かったと思いますが、どう見ます?>真上さん GMさん >> 最終的には生きてるようなので多少救われましたが>姫矢 真上 >> 溝呂木と相討ち> それ、たぶん意図してなかったと思うんですけど、姫矢は死にたがってたと思うんです。 GMさん >> 死にたがってましたね。ボロボロになって死ぬのが運命だと思ってたフシもあるし。その姿勢は確かに最近のヒーローにはない感じが。 真上 >> でも、後の憐のエピソードで死んでもいいと思って戦うのは違う、みたいな台詞あったじゃないですか。そこにつながるのではないかと。 真上 >> そう考えると、ネクサスって完結してみるとまとまってる気がするんですね、なんかシリーズとして。 LD >> ふむ。そこらへんよくよく考えるとメインのキャラクターたちは、悩みながら戦い、しかしその悩みから解放されるという事が遂になかったように思いますね。 GMさん >> 最後まで戦い抜いた姫矢と憐は、救済されてませんか? LD >> 姫矢って佐久田さんを守るために、メフィストとの相討ちに臨むわけですが、そのチョイスが既に悩みの解放(救い)じゃない(笑) LD >> 憐は解放されましたね。悩みが物理的なものだったからかもしれません。 真上 >> 彼女いるしなー>憐(笑) 真上 >> ただ、解放されることがないことは、ネクサスは絆であるということと表裏一体なんじゃないでしょうか。絶望は常にある。けど、絆と希望もまた隣にある。 LD >> そうですね。>解放されない=絆 ちょっと整理してみますと…→ LD >> →やっぱり孤門も救われていない。孤門は何かを憎む事を止めたわけでもないように思えます。そういう分かり易い解放がない。 LD >> →凪も救われてないんですよね。さっきいったように最終回まで凪は凪のままだったからダーク・ザギの触媒にされたわけで。それは孤門に救われた後にも変らない…観客が変ったと空想するのは自由ですが、そういう解放が描かれてはいない。 真上 >> つまりデュナミストってのは実はピュアじゃないのかも。孤門は憎むことを感情で捨てられなくても理性で憎むことの無益は理解しているはずです、女の子撃っちゃったエピソードとかで。 真上 >> 感情を理性でどうにかできる人間が適応者なのかもしれません。全ての適応者は妄執を捨てきれてはいないんです。みんな。 LD >> …つまり「ネクサス」という作品を通してみると悩みを抱えて泥沼構成を展開しつつ、そこからの解放を一目でわかるようなカタルシスで描かない…意図的に? 真上 >> 意図したんではないでしょうか。ラストでビーストを根絶できていないことは絆がつながっていくことの光と影なのかもしれません。 LD >> え〜っとこう考えました。自力にしろ他力にしろフォースの暗黒面に捕らわれる事から抜け出しはする。しかし自分の中の暗黒面は無くならないし、これからも付き合って行かなければならない。 真上 >> >LDさん まったく同意です。 GMさん >> 孤門は最終的にはそれを自覚するに至ったようには見えましたが>妄執を捨てきれない 真上 >> >GMさん ある意味悟りですよね(笑)。 LD >> >…で憐を見ていると、やっぱり目で見て分かる救済のカタルシスの重要性も分かってしまう。やっぱり普通に救われる方が気持ち良いもの(笑) 真上 >> やー、つまりはネクサスの前半のツラさと後半の良さが得心いきますなあ。 GMさん >> 確かにね。救急車に運び込まれるときにVサインしてみせる憐の姿は、数少ないホッとする瞬間だったかも。 LD >> 結果として「ネクサス」は非常にもやもやが残る作品ですよね。ラストにビーストが残る事もそうですが、TLTもやっぱり、時に市民を囮に使うようなTLTのままなんでしょうね。でも孤門はナイトレーダーに残って戦うという…そう考えればいい話なんですが、もやもやはどうにも残るわけで、これで子供にウケろって方が無理(笑) 真上 >> でも、スタッフはそれを狙っていたんだろうことが無謀キャプテンというか。子供を狙わないにもほどがあります(笑) LD >> …は!松永管理官は娘の記憶を再生させてウハウハだぁ。 ※ 松永管理官ウハウハ…TLTの活動は絶対に秘密のため妻の死に目にも立ち会わなかった松永管理官とその娘の間には確執があった。だが地球を守る父の職務を知り、親子は和解する。しかし、松永管理官は自らの職務を完うするため、娘から“和解の記憶”を消させる。という“鬱”で泣かせる話があった。最終回を観ると多分、松永管理官は嬉々として娘の記憶を回復させている事だろう(笑) GMさん >> 最後にはMPは機能しなくなってるんですよね?TLTの戦い方も変わらざるを得ないのでは? 真上 >> >TLTの戦い方 スタッフ最大限の救いでしょうか・・・。 LD >> 勿論、大っぴらに囮作戦なんかしないでしょうか、現実の国家組織がそうであるように表に出せない悪さは継続されると思いますよ。その意味で体質は変わらないと。 GMさん >> そう思わせるのはネクサスならではですね>体質は変わらない LD >> だから、怪獣が魅力的なら、もうちょっと作品の印象も変っていて、別の展開もあったと思うのですけどね。 真上 >> んーとですね、うろ覚えなんですけど、放映開始前のY売新聞の記事で、属する組織の矛盾とかを描くことでオトナの視聴者にも云々・・・という記事が載ってましたっけ。意図してたんでしょうねえ。 LD >> う〜ん、ドラマの組み方とか、演出の仕方とかで色々言いたい事もあるんですけど、作り手としてはとにかく言いたい事は言えたなって感じなのかな? 真上 >> >LDさん 逆に、ウルトラのどのシリーズの怪獣のカラーなら良かったと思います? LD >> セブンですね。セブンも夜中の活動が多かったので大いに参考にできると思います。逆にビーストの設定に重点を置くなら「バロム1」などを参考にするのもいいかと。 真上 >> なるほどー>「バロム1」。ちなみに、自分の中では「グレート」のゴーデス怪獣が一番近いイメージでした。 GMさん >> 私は、ビーストは単なるナイトレーダーのターゲットでもOKでしたよ。『エヴァ』の初期の使徒のような手を変え品を変え感があればなお良かったかな、程度で。 GMさん >> ドルゲ魔人的な一芸感はほしいところですが。 LD >> 近いっていう意味ではそうですよね。>ゴーデス しかし見てて楽しい怪獣を心がけると「マン」「セブン」に回帰するんじゃないかと思います。 LD >> 怪獣好きの僕としてはOKとは言わないけど…でもドラマとしては単なるターゲットでもいいんですよ。ただ暗いドラマだから別のところに楽しさを付けて気を逸らす為の施策というかね。 GMさん >> なるほど!>気を逸らす為の施策 真上 >> 今考えると本当に「遊び」の部分がない番組でしたねー。 GMさん >> 瑞生は?楽しいキャラでしたが>遊び 真上 >> 瑞生は超オッケーっすよー! でも、それは本当に視聴者が必要としていた部分じゃないし、彼女はストーリーの中心に近すぎてちょいと「遊び」とい言い切るには勇気が。 LD >> 今、言った施策はつまり2代目(3代目?)の憐で行われている事なんで、瑞生もその一環ですね。 LD >> 僕自身はウルトラマンを今回の設定にするなら、デュナミストがすっげえ頼もしい奴か、憐みたいな奴がいいと思っていましたので、憐が出たときはある意味で我が意を得たりと感じましたね。 LD >> つまり画面カラーどおり暗い世界なので、それを何らかの明るさで相殺するか、圧倒的なカッコよさで粉砕するかのどちらかが行われていれば印象も変ったろうなあと。さっきから同じ事ばっかり言っていますね(汗) 真上 >> ぼく姫矢大好きなんですよー。悩んでも、苦悩しても弱くはない。なんか郷とか北斗とかとは悩み方が違うんすよ姫矢。 GMさん >> 瑞生が出てきて、大本営に懐疑的な気持ちを持ちつつも仕事はキッチリこなし、かつ、瑞生のようなボケキャラ(誉め言葉)を第一線に配備できるMPがすごく好きになった私です。 真上 >> まあー、ある意味ものすごい可能性に溢れてた作品なんですかねーネクサス。 LD >> 郷は悩んでるように見えて悩んでいない奴なんですよ(笑)あのころのデュナミストたちの資格条件は“能天気”(笑)…ちなみにセブンは寄生対象がいないので別(笑) GMさん >> 圧倒的なカッコよさといえば、ネクサスの戦闘的なデザインや、静と動を意識したアクションは好きで。あれでバカ強かったら完璧だったけど。 LD >> ただ、最終回を観て「やりきられた!」という感想もあります。暗かろうが重かろうが、もうそれが「ネクサス」の世界なんですよね。 GMさん >> 私も同感ですね。>最終回を観て「やりきられた!」という感想 LD >> ドラマ性が強くなれば、相対的にヒーローが弱体化するのは宿命ですね。 真上 >> ネクサスって弱いって印象がついて回りましたよねー。これは個人的にはビーストの魅力不足以上の失敗だったと。 真上 >> 超名作ですよ!>最終回 どうして前半がああかなあーと。 LD >> 真上さん、超名作と言ってしまいますか(笑) 真上 >> >超名作 ノアが出た瞬間のスタッフの最後っ屁的な反骨に花丸をあげます。インパクトの勝利ということで(爆笑) 真上 >> >超 ここではシベリア超特急の超とお考えください(笑)。 LD >> 「ウルトラマン」で僕の好きなエピソードでバルタンの2回目の襲来の話があるんですが、あれでバルタンはウルトラマンのことを非常に研究して対策を練って決戦に当たるんですが…ウルトラマンを超長距離に引き離しで二正面作戦をやったら、あっさりテレポートで帰ってこられるわ、スペシウム光線反射板で対策撃ってきたら、あっさり八つ裂き光輪で真っ二つにされるわ、…ダメだこりゃ!って感じで(笑)ウルトラマンって本来そのくらい強い連中なんですよね。 真上 >> 本来ウルトラマンのネックはカラータイマーの時間制限くらいだということが形式になりすぎているのかもしれませんなー。 LD >> …まあネクサスにそうしろとは言わないんですが、ナイトレーダーの面目を躍如させるのが、必ずしもウルトラマンの弱体化ではないかなと。 LD >> さてノア出現とダーク・ザギですが。ダーク・ザギの正体は最初っから決めていた事なんでしょうかね?(笑) 真上 >> >ダーク・ザギの正体 ネクサスクオリティとしか言いようがないのですが(微笑) LD >> そうそう。ダーク・ザギのデザインは好きなんですけど、メフィストとかのデザインはあんまり好きじゃないんだよなあ。 真上 >> デザインはともかくメフィストの登場ポーズのかっこ悪さがいただけないなあ。 LD >> な〜んとなく、イメージしている事は分かるんですけどね(笑)>メフィストの登場ポーズ LD >> 多分、最初から決めてはいなかったと思うんですけど、確定できる証拠が見つけられないですね。 GMさん >> 結果的に石堀隊員にした感はありますが、お陰で和倉キャップの一人出動のとき、ナイトレーダーって難儀なチームやなぁ…って哀しさがすごく出てた効果が(笑)。 真上 >> >確定できる証拠 DVD観ろっつーことでしょうかね? LD >> あれ、めっちゃ悲しくてしかも、和倉隊長の最大の見せ場でしたね(笑) GMさん >> ダーク・ザギのデザインは確かにカッコイイですわ。 GiGi >> こんばんは。ネクサスは全然見てなかったので挨拶だけですが(^^; LD >> こんばんはGiGiさん。 GMさん >> こんばんはー。 真上 >> はじめましてGiGiさん。こんばんは。 LD >> ん〜突拍子が無さ過ぎて、ザギ衝撃の正体というわけにも行かなかった?……は!そういえば孤門がナイトレーダーに選出された理由って何か明かされましたか!? GMさん >> 別に身内じゃなくてもよかったのでは?>衝撃の正体 真上 >> 他に容疑者がいてこそのどんでん返しですものねえ>ザギの正体 GMさん >> それは私も気にしてました>孤門がナイトレーダーに選出された理由 九死に一生を得たから、とか…(嘘)。 真上 >> あああ、これまでの話が全部ちゃらになるような話題を!>孤門の選出理由 GMさん >> 確かレスキュー隊員としては不適格のレッテルを貼られていたはず>孤門 GMさん >> アンノウンハンドの意思が働いてたんですよ!きっと。 真上 >> いかにも上役にさかわらなそうな小市民ぽさが・・・いや、裏切ったしなあ。 LD >> やっぱり無いですよねえ?何かあるみたいな事を松永管理官が言っていたのですが最後まで明かされなかった。それどころか正式隊員と認められてからは何度もクビになりそうになった。 LD >> アンノウンハンドの正体が遊園地レストランのマスター針巣さんだったりしたら衝撃?(笑) GMさん >> UFO研究会みたいなののリーダーとかどう?>アンノウンハンドの正体 LD >> あ、それはレーテに封印された記憶を開放するという辻褄もあってて面白いですね。>UFO研究会 真上 >> アンノウンハンドの正体が凪だったら案外みんな納得かもなあ(笑) 真上 >> まあ防衛組織なんて一介のパン屋さんでもすぐなれるもんですしー。(※ 「ウルトラマンA」の事) LD >> パン屋がなれる防衛軍はMP何か持っていません(笑) LD >> いや、内部に裏切り者がいるという話になって僕が真先に疑ったのは和倉隊長でしたよ。何しろ精神的な支えには全くなってくれない隊長でしたから。 GMさん >> リコだったら?>アンノウンハンドの正体 LD >> おどろかないけど、ひたすらショックなだけですね(笑)>リコ というか石掘がアンノウンハンドだったために誰でもあり得る話になってますね(笑) LD >> さて、そろそろまとめに入りたいと思います。 真上 >> とりあえず、途中脱落はしない番組ではあったんですよ、ネクサス。 LD >> 最後まで観つづける事ができた作品という意味ですね。 LD >> GMさんにとって「ネクサス」ってのはどういう作品でしたか? GiGi >> ログ読了。いろいろと深い作品だったみたいですねー。 LD >> GiGiさん、かなり最近では観れないようなイベントがてんこ盛りなシリーズではありましたよ。 GiGi >> ただ、途中から見るにはちょっと敷居が高いというか、とっかかりがなかったです…そのあたりLDさんのいう怪獣の魅力に乏しい等が如実に出てるんでしょうね。 GMさん >> とりあえず、今までと違うことをやろうという姿勢に共感して、でも結構辛い展開で、憐の登場でかなり持ち直し、ラストもちゃんと見られてめでたしめでたしというか。ラストで納得という意味では『龍騎』に通ずる感覚? LD >> 僕は最初のリコの事件でかなり引いてしまって、その後たまに観ても暗〜い雰囲気を引きずっていましたね。しかし、こうやって通して観てみると、少なくとも作り手がやりたい事をやりきったなという感触は受けますし、また後半の怒涛の展開はエンターテイメントとしても決して悪くなかったと思います。 真上 >> ものすごい納得です>『龍騎』に通ずる感覚。 LD >> ああ、しかし「龍騎」はやっぱりカードモンスターの動きが楽しかったし、その意味で主人公が悩み抱えても全然楽しく観ていましたよ。 真上 >> 僕はリコの件はともかく溝呂木というキャラが意味不明に感じててイヤだったんですが、ウルトラマンたちのヒロイズムに凄く憧憬を抱いたので最後まで観れた感じです。 LD >> 真上さんが「ネクサス」をまとめて言うとどんな感じでしょうか? 真上 >> よく使う言い回しなんですが、人には薦めないけど自分は好きな作品・・・だったことに今気づいたような。手放しで褒めるには前半の暗さが(笑)。 LD >> 後半の憐編から暗い話がエンターテイメントとして昇華できていたと思うんですね。前半は暗いって事と、溝呂木が本当に何にも考えていないキャラなら、何にも考えていないなりのセリフや動きがあったような気もします。 LD >> 姫矢と孤門をどうしても悩むキャラにしたいなら、溝呂木は逆に陽気で妖気なキャラとして配置したらバランスが取れたかも。…本当にその意味で、やりたい事をやる事を優先させたとはいえ、ほんの少しエンターテイメントに配慮すれば大傑作になったかもしれませんね。 GMさん >> いいっスね(笑)>妖気なキャラ 真上 >> ですよね(涙)>ほんの少しエンターテイメントに配慮すれば LD >> うん。要は登場人物、全員暗かったじゃないですか!唯一明るいキャラは詩織ですが因縁が入り組みすぎていて無関係者が立ち入るスキがなくって。 LD >> その意味で憐と瑞生が現れたとき、観客も救われたんでしょうね。しかし時既に遅しというか…。 真上 >> 隊長しっかりしてくれよと(苦笑) LD >> でも、最後まで観てみて決してダメで切り捨てれる作品でもなかったわけですね。このどうしようもなく暗い世界が「ネクサス」という作品なんだと(笑) LD >> …そんなところでしょうか? GMさん >> これをやりきれたのはウルトラとしては収穫だと思いますが。 GMさん >> で、マックス!マックス!マックス!だ(笑)。 LD >> まあ「マックス」は肩の力を抜いた上で楽しみにしています。怪獣の魅力は何かというところに立ち返ってくれればいいかな? 真上 >> 今日の「マックス」はほんとにスタッフのやりたいことが見えました。怪獣中心!(笑) GMさん >> まだまだ甘いっスけどね。頑張って欲しいです。>怪獣の魅力は何か LD >> ではこれを編集しまして、後で「漫研」で掲載させてもらいますね。 LD >> まあ、けっこう起こった出来事を文章でなぞると「ネクサス」を観たくなる人も多いんじゃないかと思います。 GiGi >> そうですね。見たくなりました。しかし時間が(^^; GMさん >> よろしく&お疲れ様でした! 真上 >> それではみなさん、お疲れ様でした。おやすみなさい。 GMさん >> 観たくなる人…増えるといいな(笑)。 LD >> お疲れ様でした。また何か機会がありましたらよろしくお願いします。 2006/02/20(2005年7月収録)
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