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暗行御史（アメンオサ）と言うそうですね。かつて暗行御史の地位にあった文秀という男が亡国の地を当てもなくさまよっています。国を滅ぼした張本人を探しているみたいです。けっこう悪人にも善人にも意地悪をします。

さて、この文秀にひよんな事から春香という女剣士の山道（護衛）がつくのですが、この人が、もう出鱈目に強い。主役の文秀よりも明かに強い！今月号なんか「俺が殺れねえのならお前にも無理だ！」と言っておいて自分はまるっきり歯が立たなかった妖術使いが、春香さんには、ん〜あっさり屠られてしまって、立つ瀬なし状態です（笑）

ところがです。この無敵の春香さんが、山道という役目を失える事にはやたらにビビっている。文秀がまた根の暗い性格で、何かあるとすぐに、
「おまえ、山道（←サンド）クビ！！」
と、騒ぎだす。すると春香さんは泣いて謝る。…泣いて！
「お願いします！山道続けさせてください！お供させて下さい！」
………なぜ泣く？どうも僕にはこの“構図”が釈然としない（笑）
というか……どうも春香の死んだ恋人の夢龍のつけていたヘアバンドを持ってる人間のところへ付いて行っちゃうみたいなのですが…？？？よっぽど山道に執着しているのでしょうねえ。

釈然としないと言いましたが、弱み握られてるみたいなこの“構図”。けっこう好きなのです。そこがミソというヤツです（笑）

原作・尹仁完、作画・梁慶一　　サンデーＧＸコミックス　１巻