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殿!ご再考を!

「魔界転生」の巻

「G・ロボ」の煽りか?
 1998年1月21日(だったかな)超大作OVA「ジャイアント・ロボ」の最終巻が発売された。今川泰宏監督による魅力あるキャラクター達と謎を呼ぶストーリ―展開、ハイクォリティな作動画と贅沢な音楽で'92の発売当初から大反響を呼び、特に世界征服を狙うBF団とそれに対抗する国際警察機構のエキスパートたちの奇想天外な戦いにファンは熱狂した。しかし・・・その完結編の発売日・・・ハッキリ言おう、ぼくはもう、どうでもよくなっていた!企画当初から「あ、面白そう」と期待し、予約してVOL.1から買ってきたのだから、敢えて言わせてくれ!「ぼくが大学卒業しても完結しないOVAって一体何なんだ!?」他のファンだとて似たような感じだったろう。どのような感想を持つにしろ「やれやれ」と思わない人などいなかったはずだ。
 それに前後して発売されたOVAが、今回の「魔界転生」なのである。G・ロボと同じアミューズの製作で、おそらくG・ロボのスタッフが数多く参加していると思われる。少なくとも音楽は同じ「天野正道」で随所にG・ロボと同じ音楽が使われている。その為G・ロボのお客さんからは簡単にそっぽを向かれてしまった、っと言う訳でもないだろうが、この作品、取っ掛かりの薄いことも手伝って現在1〜2巻がリリースされているが、その後まったく続編の発売の情報が入らないのだ!このまま消えてしまうには惜しい作品なので、取り急ぎ紹介したい。個人的には何としても完結まで発売して欲しいのです!
迫力の作動画
 「魔界転生」についてのストーリ―説明は不要と思われるが、ここで簡単に触れると山田風太郎の傑作小説で「島原の乱で死亡した天草四郎が魔界の力で転生して、他の魔界転生の者どもを率いて徳川幕府に復讐する」というもの。
 それで、まず言っておきたいのはG・ロボのエキスパートたちの戦いが好きだった人は、必ず観てほしい!ということ。冒頭で原城に乗りこんでいく主人公「柳生十兵衛」の部下たちは、ロケットランチャーを引っ張り出してポンポン撃つ奴やら、飛行形態に変形できる奴やら、ひとくせあってやたらカッコいい(2巻に出ない。再登場が待たれる)し、自分の腹からはみ出した「腸」で敵を攻撃する魔界転生した「荒木又衛門」も最高である。彼らの激突を想像するだけでワクワクする!
 アクションに秀逸なセンスの光る作動画は、どことなくアメコミの雰囲気を漂わせた独特の画で展開していくのだが、気持ち悪さとカッコ良さが同居する、この迫力ばかりは観ない事には分からない!妖奇のこもった絶妙の表情を持つ魔界衆と、柳生十兵衛や宮本武蔵ら剣豪たちの小気味よい殺陣、それに加えて何か死体の画がやたらいいんだ!これが。
豪華な声優陣
 出演している声優も凄い!「柳生十兵衛」玄田哲生、「天草四郎」置鮎龍太郎、「森宗意軒」納谷悟郎、「宮本武蔵」阪脩、「荒木又衛門」若本規夫、「田宮坊太郎」塩沢兼人、「沢庵和尚」大木民夫、「関口柔心」青野武、(あと龍田直樹、丹下桜、岡本麻弥、真柴摩利・・・)卒倒しそうなほど豪華な面子。よくこれだけ揃えたものだ。特に納谷悟郎さんの宗意軒と若本規夫さんの又衛門が最高にいい!とにかく!とにかく一度観て欲しい!そして一緒に、この続編を渇望しようではありませんか!

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