娯楽のハイエナ

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#68 武装錬金のハイエナ
投稿者:LD <2005/04/27 03:14>
骨を拾って(単行本を買う意)きました(笑)「るろうに剣心」にも「GBW」にもお金を払っていないのに「武装錬金」には払っております。読み返してみるとやはり、かなり緊迫感を持って連載が為されているのが分かります。1〜2巻が特にそうなんですが、別にその後も変なダレがあるわけではないです。

また、どう読んでもキャラは“回って”います。主人公カズキの心情や決意の組み上がりがよく分かる。妹のまひろや、岡倉(ミラウー・キャオ)が何でそこに居るのか分かる。設定先行のテキストキャラクターじゃない。分かりすぎる程分かる。この苦労に対して「分かり過ぎるからダメだったんだよ〜?」とかいい加減な事を言い放つと和月先生多分泣いちゃいますね(笑)
単行本の“言い訳劇場”を読むとパピヨンとエンゼル御前はかなりノリノリで描いていたようです。確かに良い動きをしていました。エンゼル御前が“回り”始める時は既に打ち切りの予感をそこはかとなく感じ始めていたので誉め損ないましたが、良いです、エンゼル御前。桜花の裏人格だという設定もかなり利いている、というか相乗的に桜花のキャラも立つというナイスマスコット(笑)再登場の機会が与えられなかったムーンフェイスですが、彼も再登場すれば確実に“回る”事を感じさせるキャラでした。

…では何が悪かったのか?…分かりません。「華がない」という残酷な言い放ちは可能ですが(汗)安易にそっちに流したくないというか…「じゃあ!『Mr.フルス●ング』には華があるのか!?あるってのかよ!?」とか、余計な事口走ってしまいそうですし。(一応、件の作品嫌いじゃないですからね。ちゃんと大穴マーク付けてるでしょ?)
しかし、これがなかったから打ち切りになったとも思わないのですが、個人的に僕が不満足だった部分を上げさせてもらうと、やはり大ボスのヴィクターのキャラが弱かった事がありますね。単行本を読んでみると案の定なのかどうかは分かりませんが、和月先生、ヴィクター登場に前後して体調を崩していたようです。

しかし、ヴィクターが“どれ程の驚異であるか?”という問題はヴィクター化するカズキに対して再殺部隊が送られる事、カズキ自身がその境遇に苦悩する事、そして当然その驚異と決着をつけなくてはならない事、その全てに対する重圧(プレッシャー)になるんですよね。そこのキャラ立てが甘かったのは残念だと思います。

それこそ戦斧じゃなくって、巨大なジャックナイフの武装錬金とかね。「筋肉はゴリラ!牙は狼!そして燃える瞳は原始の炎!」とか唸り出す2メートル超の巨人がヴィクターだったら「そ、そんな奴、起こしちゃダメ〜!!!」くらいは言いたくなるでしょうし(笑)まあ他にも「パワーはサンシャイン!テクニックはザ・忍者!スピードはプラネットマン!ボディの強靭さはスニゲータ!…そして残虐性はジャンクマン」とか。虎牢関から牛の大群を追い落としてそこを足場にして戦場に降臨するような人とか。「ああ!そんな人には勝てましぇ〜ん!!」という気にはなるでしょ?

ま、それは冗談なんですが(笑)ボスキャラは大事ですねって話です。逆にヴィクターが面白ければ全部見事に“回った”ようにしか思えないので(妄想の立っているキャラによる妄想のシミュレーションに過ぎませんが)返す返すも残念です。同時にその程度の失点で打ち切りにまで追い込まれるようにも思えないんだけどな〜?何だったんだろう?
  • 9巻買った読んだ 投稿者:井汲 景太 <2005/11/07 03:58>
  • Re:武装錬金のハイエナ 投稿者:鷹 <2005/05/05 02:38>