#82 Re:東城は何故勝てなかったのか? |
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> というか…学園際でベストカップルか何かの番号合わせで真中と番号が合っていたのは東城さんの方だったワケで、通常あれは「内定通知」でしょ?(笑)ここまで“演出付け”されたヒロインが本命から転落なんてまあ聞いた事ない(笑) 結果論ですが、その前の「真中が西野の目の前で番号札を破り捨てた」シーンと合わせると、「真中が『宿命』や『運命』に左右されず、自らの意志で自分の進む道を選び取った」という(ここだけ見ると少年マンガの典型的な文法に則った)描写だったんでしょうね。また、東城側から見ると、「運命の恋」が「残酷な運命のいたずらによって儚く散った」というドラマチックなシーンが演出された、ということになるんだと思います。 私は当時「内定通知」のつもりなのかそれとも「儚く散った夢」のつもりなのかどっちかわからなくて、「はっきりせんかい!(笑)」と思いながら読んでた記憶があります。 > そこから見ても僕はあのラストについて「東城あきらめた説」を展開しますね。西野を選んだし、西野も好きだけど、決して東城よりも好きなわけではないと言うね(笑) 一応、どちらにも取れるようにはしているっぽいですけどね。西野と再度つき合い始めてからの真中は、「正式な彼女」である西野に対する態度は、辛うじて人並程度の誠実さ(笑)を見せるようになっていて、学園祭の前も後も一貫して、「東城が好きだ」という直接的な描写は(一応)ない、ように見えます。例の「東城、今君にすごく会いたい…」にしても、「惚れた腫れたの相手」じゃなくて「夢を共有した仲間」として会いたい、という解釈は可能ですし(まあそうは言っても、真中の側はたとえ割り切ってそう思っていたとしても、実際会ったら、東城にとっては「夢の共有」と「恋心」は一体不可分で想いを募らさずにはいられない、ということくらいは真中にだって当然解っていたはずで、そういう意味じゃシロとは言いきれませんが)。 (その「誠実度メーター」が一番ぶれかかっていたのは多分東城に送られたノートの小説を読んだ回で、あの時は「だって俺は東城が嫌いなわけじゃない」とか「この小説を読んでも、俺は西野が好きでいられるんだろうか」とかいうふざけたモノローグが飛び出して来ていて「この期に及んでまだそれかー!」と激しく突っ込みたくなったものです(笑)。一応次の回で、ギリギリセーフとなりましたが) だから、「やっぱり本当は東城のことが好きなんだ」と思いたい人はそう思ってていいし、「ちゃんと西野一本に絞ったんだ」と思いたい人もそう思っていい、どちらとも取れるラストにしている(少なくとも桃栗先生のつもりでは)んでしょう、きっと。 > 思い返してみても真中が東城さんを好きな部分や、エピソードなどは容易に引き出せるんだけど、西野さんはそれが低い。 すごい偏りがありますよね(笑)。ただ、これも再度つき合い始めてから後に限ると、上記のように「東城が好きだ」という直接的な描写は影を潜め、逆に西野スキスキ状態を割とオープンにしている感はあります。なのでやっぱり、最終的にフェーズ移行が行われたのは東城ノーブラ騒動時のいきさつで、あれ以前のどこかで作者側で「本命ヒロイン交替」が決定されたのでしょう。 (あと、ファンサイトをざっと回ってみた感じだと、西野ファン側の言い分としては「ずっと一貫して『西野サイド』のエピソードの方が、『東城サイド』より濃度が高かった(だから、以前から本命は西野に傾いていた)」ということになるようです。確かに、修学旅行では東城とはキスしかかっただけでその後はスルーだったのに対し、西野とは深夜の密会→縁結び神社での密着デートのコンボだった、など、見栄えのするイベントは西野側に多かった、という指摘は一理あります―――ただ、やっぱり「一理」に過ぎなくて、「マンガ読み」としちゃあ「それは君たち、見掛けの派手さに気を取られて大事な所に目が行ってないよ(笑)」と言いたくはなりますが) > …しかし学園祭後夜でシュート打つんですけどね。今度はそれを真中に拒否られてしまう。これも真中が東城さんの事を何とも思っていないワケではなくって、西野さんが(好きだからではなく)完全に“棘”になっている。…なので自分がその思いを振り払うような土下座の拒否!(笑)ここが勝負の綾だなあ。 ほんとにねえ。ここで当時の本命の予想は「これ絶対北大路や黒川先生が乱入してきて、返事はうやむやになってまたループ突入だろ(笑)」だったんですが、きっぱり土下座して断りましたからねえ(実際、北大路は立ち聞きしていたわけですが)。私が初めて「ああ、西野が本命キャラになる目が『本当に』出てきたんだ」と認識したのはこの回でした。 それ以前に真中は「これが、俺の本気」というキザなセリフで西野にチューをぶちかましてますし(しかも、その際東城の姿が脳裏をよぎったりはしていない)、「東城に彼氏ができたから、という理由で西野を選んだわけじゃない」と外村に断言してはいるので、少年マンガ的にはここで東城にOK出しちゃうのはかなりNGなわけで、邪魔が入らずにちゃんと返事させるなら東城を振らざるをえないだろうなー、とは思っていました。ただ、実際このマンガじゃやっぱ逃げを打つだろ、と見くびっていたので、この回はかなり驚かされましたね。まあ私の中で真中の株は上がったと言えば上がったのですが、個人的にはずっと東城に肩入れして読んでたマンガなので、逆風の中トドメを刺されて非常に残念だった回でもあります。 ちょっと話はずれますが、真中はほとんどいつも女の側から告白されてばかりなんですよね。最初の懸垂を除けば、北大路からも、西野からも、向井からも「好き」と言われており、東城からもついに疑似告白を受けている。自分ではほとんど何もしないのに、相手の方が何でもかんでも都合よく振る舞ってくれる、というのはこの手のマンガではお決まりと言えばそうなのですが、「せめて本命中の大本命である東城にくらいは真中の方から『好き』って言ってやれよなあー」と以前から思っていたので、東城最大の見せ場である「本気告白」も、私にとっては(真中の返事がどうであろうと)やや残念なシーンでした。 > 「スチュワーデス物語」で風間杜夫教官に「こんな両手になってしまったのは誰のせいなの!?」って詰め寄るあの義手女(名前忘れた) あー、「ステュワーデス物語」は見てなかったからわかんないです(笑)。すみません。でも雰囲気は十分わかります。(この掲示板ってタグ使えるのかな?ちょっとテスト) > そこで変にドロドロした話を読者に見せるよりは、それぞれがそれぞれに傷を抱えつつも、納得もしているという「三方一両損」のような終わり方になったのかなあという気がします。 ですね。ただ、このマンガって所詮は「ただのパンツマンガ」なんですよ!(笑)なのでそんな「深み」のある終わり方でどーする、と私は言いたい。もっと安易で、安直極まりないベッタベタのオチをこそ期待してたのに、何だって桃栗先生(私もしつこい)はそんなあさっての方向を目指しちゃったんでしょーか(笑)。 別に「パンツマンガ」の枠に拘らなくても、「ジャンプマンガ」としてもこれだけ「予定調和」から外れるのはかなり異例ですよね。これが例えば「サンデー」だったら、北崎拓や(みなさんのおっしゃるところの)マエストロ辺りがうっかりやりかねないことは確か(笑)なんですが。 (とりあえず、今日はここまでにしておきます。残りに対するコメントはまた明日以降…) |
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