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表紙 ツリー作成
#128 ヒドくないですね。
投稿者:ルイ <2006/04/12 01:28>
<<<親記事]
まあ、錬金話はお2人で大体纏まってるので、ムリヤリ枝葉つける行為ですが(笑)

> その「人間としての正しさ」も中途半端で(←ヒドい(笑))、パピヨンを生き延びさせるなら「かつて奪ってしまった人々の命の重みを噛みしめ、自分の罪を見つめながら生きていく」というようにしなくちゃいけないはずです

ここは圧倒的に正しいし、同感であるし
・・と同時に、他にも漫画家先生方の中に、何人かいると思いましたよ?
正しさが中途半端というよりは、感情が先に立ちすぎるあまり近視眼的になり
いくつか、必要なハズの積み上げや禊をやった気になっている(脳内で)
もしくは、必要な事自体忘れている。
これは武装錬金に限った話でなく、キッチリと組み立てられていない連載なら
様々な場所で散見される部分です。
しかし、特に人の生き死にに対しての感覚は、間違っちゃあ底が知れるワケで
フと思い出しましたが、何回か前に「一番」をとった内水先生の読切「フォレスト」は
ひとえにその部分が正しかったから良かったのだ、と断言できるのです。

えーと一応その「フォレスト」を纏めますと(笑)。
盗賊の首領が、村の雇った用心棒に完敗し森へと逃げる。そこにいた少女はかつて村から迫害された解放奴隷。傷を癒す為利用していたはずなのに、少女との交流によって人の温かさを取り戻していく盗賊。しかし、追討を依頼される用心棒。用心棒は少女と盗賊に同情し、その事実と期日を盗賊に伝えるのだった。その日、盗賊は少女を巻き込まない為自らの意志で村に戻り、用心棒と勝負をする。その最中少女は盗賊を追い村にたどり着き、「大事なもの」をまた奪おうとする村への憤りを叫ぶ。村人に襲われそうになった少女、だがそれを助け、武器に刺し貫かれたのは盗賊だった。
 最後、盗賊の残した金をもって、少女と用心棒は森を出る。強い意志をもって。

・・・・って〜話なんですが(笑)。
この場合やっぱり、その「盗賊」の処置が今回のパピヨンとかぶるワケです。
少女との交感を見る限り、彼が人間としての根本的な「悪」とは到底思えない。
しかし一方、盗賊を率い、悪を重ねた事実は絶対に消えないワケです。
漫画を読んでいた限りでは、少女と盗賊が仲良く生きていく、というカタチをとっても
読者としては悪くない読後感だったと思う。
けれど、それをやっちゃあやっぱり「ダメ」なんですよね、ちゃんと盗賊を描くのなら。
よって、彼は命を落としたワケですが、だからこそのこの読みきりは素晴らしかったワケです。
死以外にも禊ぎの方法はあったかもしれませんが、とりあえず作者が「気付いていた」というのが良かった。

えー、錬金ではなくただの読み切り話に終始しちゃってもうスイマセンって感じですが(笑)
言いたい事はわかっていただけるかな?と。
和月先生が善性を追及し、物語のハッピーエンドを希求し、優しい人なのはわかります。
けれど、だからこそ目配せは欠かしちゃいけないんですよね。
どこまでも自覚的でないといけない。
ホムンクルスが「人を食う」存在であり、その事実を覆せない以上
もうその時点で、真の意味での「ハッピーエンド」は成立しないんですよ。局所的には可能ですが。
そのあたりへの視点が欠如していたのが、武装錬金の(和月先生の?)問題点であろうと思いますし
パピヨンの「ハッピー」を考えた時、あのようなモノを思いついてしまえたのは
逆に失望ポイントに数えられるかな、と思います。
彼はカズキに殺されても、存在認められたままならハッピーじゃんねえ(笑)。

しかし

> さんざん書いてきましたが、これでも私は和月先生贔屓ですよ。ええそうですとも(笑)。まあ、次回作にまた期待します。

ファンの鑑ですね!・・頑張って下さい(笑)。
  • Re:ヒドくないですね。 投稿者:井汲 景太 <2006/04/15 01:41>
  • Re:ヒドくないですね。 投稿者:hatikaduki <2006/04/12 17:15>