#191 Re:新ルパン三世セレクトpart2 投稿者:ルイ <2007/02/17 01:33>
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前回は共感度が余りに高いゆえに気付かなかったのですが、今回いくつか「ズレ」を感じた事をきっかけに、とっくに気付いているべき事に、今更気付きまして。 「僕とLDさんは違う人間である」 ・・・違(笑)。これはまあ当然の事なんですけど、そうではなくて「LDセレクトは、全話からセレクトしている。ルイは一話ごと追っかけている」。 つまり、LDさんにはDJがフロアを沸かす為に曲順をセレクトするように。またはジョージ・ハリスンがビートルズの赤盤青盤を選曲する時のように(笑)。意図を持っているわけです。勿論当初から「意図」については意識していましたが、その意図というのはせいぜい「並べる行為」に使われていると思っていたんですね。同じテンションは続けられない、であるとか。 しかし全話を見た上で「まずセレクトする」場合、ことはそう単純ではないのではないかと。今僕が「●話」を観て、「これは素晴らしい!」と思ったとします。しかしセレクトされていない。何故?・・勿論一番最初の「当然の事」、僕とLDさんは違う人だから、というのは究極の答えではあります。ただ一方で、例えば「この”ノリの”話は他に沢山あるから(あとで、似たフォーマットで優れていると思えたものがあるから)」という答えもありうるわけで。同時に「ええ?なんでこれ選ばれてるの?」の理由に「全話通して観てから考えた場合、このシチュエーションや展開は珍しく、バランス・表現として必要であった」なんてのも。それは今の僕のマナコではチェック不可能なものなわけです。極論「できのいい話ベスト26」ですらないわけですしね。赤盤に「タックスマン」を入れたかったんじゃねえの?とか(笑)青盤に「ヘルター・スケルター」を入れたい、ガチャピンみたいな目の某天才メロディメイカーなメンバーもいたんじゃねえの、とかw(←なんの話だ) ↑何が言いたいかと言いますと「曇りなき眼でチェック」とは増長にも程があったなと。いや当初から洒落で言ってたんですが、更にね。「一話の満足度」で語り合う事はできても、全体から26話をセレクトする「意図」には思いを馳せようがないわけです。・・長々書きましたが、いうたら私的な反省です(笑)。ェさてw今回も三話です。 > 06 必殺鉄トカゲ見参(25) > (脱獄者を死ぬまで追い詰める鉄トカゲ) ・・僕はこの話、そんなに好きではないです(こ、こら!それ言う為に長々書いたのか!)w 所長の「出るのは自由。まあ死ぬけど」という逆転発想自体はとても面白いと思います。アイディアは面白い。のですが、いつにもまして五右ェ門の扱いが酷くないでしょうか、いや、いつも酷い事が多いんですけど(次元の銃と違い、五右ェ門の斬鉄剣自体、この作品では「リリーフ」といいますか、通らぬ道理を通す為の都合いい通行手形みたいになってますよね)w。脱獄囚が車をかっさらう様を、ただ立って見逃す(それでいて慌ててる)あたりから(・・ん?)と思い始め。→「ちょぉっと来てくれぇ?不二子からの手紙だぜぇ?」(台本で次元のセリフだったんじゃね?w)→次元の銃攻撃に「無駄だぁよしな」(やっぱり言語感覚、五右ェ門じゃなくね?wせいぜい「よせ、無駄だ」じゃね?w)→所詮機械よ、フッフッフ(フッフッフwチンピラくせえw) とまあ。 細かい事と言えばそれまでなんですが、五右ェ門の違和感をキッカケに、どうも乗れない一話でした。鉄トカゲ、最初は脱獄囚の車に追いつき、モーターボートの全速をも追い越す癖に、走るルパンたちを追いかける時だけは差を詰められなかったりね。「納得力」に乏しい一話だったとはやはり思います。こういう細かい所ばかり気にして「全体」を楽しめないのは良くないとは思うものの、ここまで違和を感じさせてしまうのは、流石に「作品側」の責任もあるのではないかと。 とはいえルパン達が「追われ、逃げ、逆襲する」というシチュエーション自体がカタルシスのあるものだ、という事は否定しませんし、やむなく鉄トカゲのスイッチを押す銭形など、美味しい部分もあったんですけどね。 > 07 バラとピストル(26) > (ルパンVS次元) 前回「追い詰められたルパン」や「死の翼アルバトロス」に対し「劇場版スケール」と言いましたが、これこそ劇場版なりTVスペシャルで描くべきだったかもしれません。次元がフラメンコダンサーにかぶれ(笑)ていく様をあまりに急速に描写しているので、いくら匠の30分処理スキルをもつ「ルパン2nd」でも、次元の尻軽感がぬぐえていない。勿体ないなと。この話を骨格に2時間スペシャルを作れば、素晴らしいものが生まれたのではないかと。また普段封じていて、それが一話の濃度を上げるメリットもあると(1度アリにすると、しなくていい話まで緩く分ける「シティハンター」みたいになるかもしれないし)思うものの、「前後編」でもいい一話なんじゃないか、と思えたりもしました。ルパンと次元が闘うように仕向けられている!?・・で次週までワクテカを引けるといいますか。まあこれは「速度」的好みの話なんですが、普段速度スキーな僕もそう思った一話ですよ、と。 ・・といいつつ、こちらのセレクトに関しては特別異論もございません。 これはもう、とにかく「ルパンと次元が誤解から戦い、相手に気付き、ともに黒幕に反撃する」というシチュエーションを描きたかった一心からくるものでしょう。特にそのシチュエーションが整ってからの演出は余りに美しく、マカロニウェスタンの名画でも見ているかのようでした。終盤が「ルパンと次元の話になる」と見越した上で、前半銭形の見せ場を上手に確保したりね。なにより次元の「いつも思っていた事」は最高ですw ところで、この話でも五右ェ門の扱い酷いなぁ(笑)。まあ、「納得度」は先の話より高かったです。 > 13 モロッコの風は熱く(30) > (ルパンと銭形が鎖で繋がれる砂漠の逃避行) これも「鉄トカゲ」同様シチュエーション勝ちの一話とも思います。 誰もが夢見る展開といいますか・・これのあるなしでは大差が出ますよね。 ルパンがちょっと「宮崎ルパン」っぽいといいますか、銭形に対して善性を発揮しているのが面白い一話です。それほどの絆という事でしょうか。 最後ルパンは「ションベンに行く」と言ってオキマリの脱出をし「なんか言いたいでしょ?」といいながら逃げる。追う銭形は「待て待てぇ〜」。ここで僕みたいな臭い演出好きは、ホント言うと銭形に「わかっていて見逃す」役割を担って欲しいんですね。ションベンなんて逃げる為の嘘だなとわかった上で鎖を離す演出、更に言えば最後「待て」と一緒に「ありがとう(命を助けてくれて)」とすら言って欲しい(笑)。・・けどまあ、これ最終回でも劇場版でもないし(笑)あくまでクドイ人の願望だと自覚はしています。この場合、死線をともにくぐるような冒険をしながらも、過ぎ去ればすぐに「待てぇ」「待ちませ〜ん」の関係に戻る事にこそ彼らの間の「強さ」を感じるべきなのかもしれませんね。つかまあ、勿論不満はないですw ちなみにこの話も「走っている列車の”中”にルパンがもぐりこむ」という物理法則無視の描写はあるのですが、ここは鉄トカゲのようには引っかかりませんよ?だって、話の本旨じゃないですもんね。鉄トカゲは鉄トカゲの凄さを「納得」したかったわけで。そうでない限り、基本楽しむ事優先ですよ?・・と、言い訳しつつw このあたり好きな話も多くて「電撃ハトポッポ作戦」「ルパンは二度死ぬ」は相当好きな一話であります。それも語りたいのですが、流石に文字数オウバーなので失礼しますねw |
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