| ■[ゲーム諸評][コロボール２００２] ルイ >> ☆☆☆：シュールなゲーム性とにじみ出る作家性で、カルト人気を誇った名作「moon」。その制作集団「ラブデリック」は、一種のマニア間イコンとなりました。…今はなき、ですが。さて本作はそのラブデリ一派である「バンプール」が作ったＰＳ２ソフト。ラブデリ一派の作品は、前述のmoonと基本スタイルを同じくしたものが多いのですが（ちびロボ！チュウリップ等）コレは珍しく、全くの別物。ラブデリ特有の皮肉精神は「Ｗ杯開催年に、サッカーボールを使いつつ無関係のカードゲームを出す」というコンセプトにのみ伺えます。遊んでみての手触りですが、もっとも近いのはＧＢの傑作「トレード＆バトル カードヒーロー」。カードバトルが好きな方が、このタイトルに食いつく可能性は低いでしょうけど（笑）２００６年現在９８０円級ですし、カード好きにはある程度オススメできると思います。カードヒーローはじめ一般的カードゲーとの差異は、デッキの組み方が戦いの９割を決めている所。山札からランダムに引くのではなく、次出てくるユニット（カード）も自分の決めた通り決まっているので、予想外の組み合わせによるマジックが生まれにくいという欠点があります。一方でデッキ構築の際しっかりと考え、その計画通りに進行するのを眺めてほくそ笑む、という遊び方になりますから・・一種育成ゲームのような距離感とも言えますね。カードの「引き」から奪ったランダム要素は「命中率」「天気」という要素に移され、それによって他カードゲームとは一線を画していますが、やはりカードドローほどの魅力はそこには生まれなかった、というのが残念な所。加えてストーリーや報酬といった部分での牽引力が弱いため、勝ち続けるモチベーションが生まれにくいというのもあります・・決して悪いデキではないものの、これを遊ぶとおそらくスタッフにとっても「範」であろう、カードヒーローの素晴らしさがよくわかるものになっております。結論、コロボールよりカードヒーロー買おうぜ！・・あれ（笑）？ <2006/09/12 17:06> [返] [削] |
漫研ノート
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