| ■[アニメ諸評][京都アニメーション版「Kanon」] ルイ >> ☆☆☆☆:(総評)・・いや、というか、ずっとHDDレコーダに眠ってて、先日やっと最終回観たんですが(笑)。※放映が終わったのは三月だZE! ←この事実からわかるように、僕は特別、現在アニオタ内で猛威を振るう「京アニ信者」的な感覚は持ち合わせていません。・・いませんが、やっぱり凄かったです「京アニクオリティ」。簡単に言ってしまえば「よく動く」のが京アニクオリティという事になるのでしょうが、カノンは走り回ったりする作品では(あまり)無い。ではどこで動く?という所で、完全に「仕草」に特化させてるんですよね。しかも「萌え仕草」ですよ。カレーを口にする仕草、振り向いて首をかしげる仕草、等等。その動きがキャラクターを「リアル」にし、芝居を重くする、というのがかつての「動くアニメ」だったと考えていますが、京アニはその辺はかなりスッパリ割り切って、動きを名台詞やシチュエーションと同格の「萌え演出」に昇華している印象があります。これを「媚び」と言ってしまうのは簡単ですが、そんなに簡単に狙って食いつかせる事のできる世界でもない。欲求だけは無限大のアニオタ(笑)、とりわけ原作ゲーム自体がエロゲーマー、ギャルゲーマーに制作会社「KEY」ごと聖典扱いされた作品。それでここまで好評をもって迎えられるのだから、その仕事の的確さは推して知るべしでしょう。僕自身、あんな宇宙人キャラを可愛いと思うとはショックだぜぇw・・原作が「序盤だけ皆出るが、途中からはヒロインごと一対一シナリオへ分岐」のギャルゲー基本構造だったのに対し、全ヒロインのシナリオを2クールでいっぺんにこなす・・という形になっており、主人公のタイムスケジュール(と、心の中の部屋割り)が半端なく忙しそうな作品になってましたが(笑)、それも、特定キャラとのEDを嫌うらしいファン層には受け容れられた要因かもしれません。それら全て含め「恋愛ゲーム原作のアニメが受けるポイント」を丹念に突いた、とても興味深い作品でした。・・で、放送終了直後のCM特報でKEY作品「CLANNAD」TV版の放送も決定。な、なんだってー(って、皆三ヶ月前に知ってるよw)!?・・・他KEY作品「AIR」同様、劇場版も作られ、そっちの監督はまたしても出崎統。先ほどの「特定EDを嫌う流れ」から全力で反し、現時点で「渚シナリオでいく是!」と言い切る出崎さんに侠気を(笑)、そして同じ質問に「それぞれのシナリオを活かす」という、ここで書いてきたイメージどおりの発言にも男気を(笑)。うむ!住み分け完璧!素晴らしいw <2007/06/15 16:43> [返] [削] |
漫研ノート
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