| ■[アニメ諸評][しゅごキャラ!] ルイ >> ☆☆☆☆:(スピーチコンテスト危機一髪)昨年秋から一貫して「一番好き」と言い続けているしゅごキャラヴァーな(?)僕ですが、今回も素晴らしかったです。構成の島田満さん脚本回という事で、こちらの見立て通りしゅごキャラ成分は薄め(しゅごキャラ達をワイワイ動かしてコドモ分を補給するのは、他の人の仕事だと思ってますから)。真っ当な「絆」のエピソードですね。さて今回は「二階堂先生が空海を狙い、ガーディアン間に揺さぶりを仕掛ける。それに乗せられて王子と衝突したかに見えた空海だったが、実は王子の事を信じ、逆に二階堂を釣り上げる為の芝居をしていたのだった」というエピソード。僕はこの「絆」には2つの見方があると思っています。ひとつは勿論、「年月が作り上げた絆」ですね。日奈森あむちゃんが転校してくる前からガーディアンは存在していたわけで、それはあむが主人公だろうが(まだ)追いつけない積み重ねなんですよね。ここらへん、主人公=世界の中心というあたりで思考停止してしまったような作品は他キャラ同士の線や積み上げを蔑ろにしがちですが、今回のエピソードはその「旧ガーディアンだからこそわかる絆」を描いていた。あむは1人気付かず(正確にはややも気付いていないが、後述)ちょっと疎外感を味わうものの、それは同時にあむが「ちょっとでも彼らの不仲を疑い、案じてしまった」以上仕方ないんですよね。これは彼女が主役だろうが、特別なジョーカーだろうが、まだ届かない絆だったわけです。でも、だからあむが「絆の欠如」に落ち込むかというと、そうじゃない。先ほども言った通り「気付けなかった」事と「信じ切れなかったこと(疑ったこと)」はカードの表裏ですから、あむはその一方である「信じ続ける事」によって、そのカードの裏面である「気付ける間柄」も自ら引き寄せようとする。その宣言がスピーチ特別賞受賞のスピーチ「友達って信じるものじゃん!」なわけで、あむの陽性のエネルギーが出た素晴らしい構成だったなと。・・で、まあこの「絆」で十分なんですけど、もう一歩踏み込む?というか妄想読みをすると、この絆は「男の絆(友情)」という風にも捉えられると思います。だからあむが気付けないのもやむなしだよね、という側面。前者の「年月の絆」の方がずっとキレイなんですけど、この側面もあると思いますね。ややが気付かず後で教えてもらったというのも、その絆が年月だけでは計りきれない、男性特有のカラッとしたものだったから、という風にも解釈できると思います。・・・え?じゃあなんでなでしこは「知ってたというより、気付いた」のか?・・・ねえ(笑)?・・コホンwまあ、最後あむがスピーチコンテストに遅れそうになった時、彼女が舞台に間に合うよう背中を守ったのは「2人の王子」だったわけで、この絵面の美しさからしても、こっちの視点も丸捨てするのは勿体無いなと。いずれにせよ、面白かったです。後いつも通りながら、作画良かったです。2頭身デフォルメ作画と、空海のヒトコマヒトコマ描きこんだ妙に芝居がかった(実際芝居だったわけだwうまいなw)机叩き。あむのオバケ多用の原稿探し、など。見所沢山あるなあ、しゅごキャラ・・・。あ。最後に一言。オリジナルエピソードです(笑)。いや、もう言うまでもないか(笑)。 <2008/02/04 03:22> [返] [削] |
漫研ノート
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