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■[アニメ諸評][極上生徒会] ルイ >> ☆☆☆☆:(全26話)『鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。 卵は世界だ。 生まれようと欲するものは、 一つの世界を破壊しなければならない。』・・・有名な、ヘッセによる一節。アニメだと、少女革命ウテナが引用していたかな。しかし極上流なら『卵の殻はいつか割れるもの。卵の外は世界、ならば中も世界だ。生まれようと欲するのなら、まず今ある世界を最大限に享受しなければならない』…こんなとこですかね。教職員を凌駕する権限をもつ、極上生徒会。この設定だけだと、「学生」の属性のままで世界に踏み出そうとするような、ワイルドな作品に思える。けれど実際は真逆で、今あるものを全力で愛でようという作品。割ろうとする決意を語るのではなく、いつか割れてしまうものだから、その割れる前も最大限に堪能しようと。しかも、そこで単純なモラトリアム万歳に陥りそうなギリギリの所まで踏み込んでおいて、こっそりとしかししっかりと「時は流れる」ことも描けているのが、この作品の強みだと思います。その観点でいくと、最終回、最上級生が卒業式を迎えるのは非常に合点がいく。合点どころか、それしかないと思ってたくらいです。…でも、その割りには新学期、卒業生みんななんやかやで戻ってくるんですよね(汗)?w…まあ、それは作品に合わせた軟着陸といったところでしょうか。25話の全員集合回で、れいん先輩の父親どころじゃなく、ギャグ回一話のみ登場のチャダ山さん(インド人)まで出してくる時点で、この作品の温度はミエミエ。・・・でも「軟」とはいえ着陸はしている。生徒会メンツはなんやかや言って翌年も集まっているけど、既にそれは最初の「極上生徒会」とは違う。シンディ先輩たち教職員も強引に顧問として呼び込む可能性もありますがwやっぱり、そこには以前と全く同じ形は出現しないんですね。・・・それは、その延長上にはいつか誰かが学園を去る未来図もあるはずで・・・そこまでこんな作品で考えるなって言われたらアレですがw離別死別なんでもありですよ。万物は流転なのですから。・・・それでもなお、最終回りのが言ってみせたように「極上です」。と言い切れるかどうか。言い切れるように頑張ろう。・・・そういう作品と解釈しましたが、どうでしょう。一話ごとのゆるい作品ながら、結構生真面目な作品だと思います。 結局この極上生徒会の何が極上かって言ったら、能力が極上なのでも容姿が極上なのでもなく・・・今を極上に愛でている集団って事なんですよね。…キャラ立ちも色々面白くて、聖奈先輩を見ているだけでニヤニヤできましたとさ。  <2008/08/24 09:03> [返] [削]


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