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■[アニメ諸評][少女セクト] kichi >> ★★★☆:(全3巻)まず私的原作評価なんですが、絵柄やシチュ作りなど極上の描写力とセンスを持っいるため、「いかに美しく描くか」を求められる百合作品としての味わいはこの上なく美味なものの、納得いく心情の変遷が描かれているとは思えず長編としてはイマイチ、といったものでした(なもんで、百合厨な私は連作短編集と割り切った上で幾度となく眺め味わったのですがw)。そんな原作のアニメ化でしたので、1巻の冒頭を観た時は期待したのですよ。お!これは原作のパーツを組み直し必要なパーツは追加して、長編としてしっかりした作品に再構\成しているんじゃないかな?……と。ですから、原作ファンとして楽しみにしてた場面やセリフがザクザク削られているのにちょっとガッカリしつつも、最終的に思信さまと内藤ちゃん二人の百合物語として完成度高ければ高く評価しようじゃないか!という心持ちで観続けていたのです。そして2巻まではかなりいい感じにまとまりそうな雰囲気を持っていたのですよね……。しかし3巻、なんだか2巻の出来事が無かったかのような内藤ちゃんの態度、展開にあれれ?と思っていましたら、あちゃー!“内藤ちゃんが思信さまラブに吹っ切れるキッカケ”という一番重要視してた部分を、思いつく限り一番安い方法で処理しちゃいましたよ……。で、でもまぁね、キッカケらしいキッカケすら描かれてない原作と比べたら……とは思えるので、「私の麒麟さんはあんな野暮言わない!」と絶叫したいのを我慢しつつw観続けてたわけですが、…………ちょw、なんでラストがまーやのモノローグなんですか……?orz いやもうね、1、2巻は明確に思信さまと内藤ちゃんの物語としてまとめようという意図を感じられたのですけど、この3巻にはそれが無い……は言い過ぎかもしれませんがあまりにも薄いのがですね……、上記したように条件付きで目を瞑ってたような部分も多かったところ、条件の部分が覆っちゃったもんですから我慢してた不満も噴出してきちゃってなんだかもう!って感じだったのでした。…………あ、あとですね、このラストで語られる心情は作品中屈指と言っていいくらいに切なく深いものだとは思えるものの、はっきり言って二人の行為中に差し込まれたシーン、月夜の下でチョコを食べるまーやの姿で充分過ぎるくらい描かれているので(麒麟さんの髪を切るシーンが並べられてるの含め、原作には無かった味わい深さでした)、言葉に直しちゃうのはかえって不粋、とも思うんですよねぇ……(1巻冒頭の言葉と重ねているっぽいのにさっき気付いたものの、しっくりくる重ね方では無いような……)。なんか、色々すごいもったい無いっては思うだけにしょんぼりでした;  <2008/12/10 00:57> [返] [削]


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