■[アニメ諸評][バトルスピリッツ少年突破バシン] ルイ >> ★★★★:(15話まで)2クール目に入って、乗ってきているように思えます。脚本がこなれてきた事もありますが、それ以上に受け手がそう感じられる準備ができた、と捉えた方が良い気も。今期は「カードライバー翔」というほぼ純正のカードバトルアニメがある為、どうしてもその「正道」が前提にあると、バシンはしっくりこない面が色々あって…でも、そろそろ型として周知されてきたんじゃないかな?少なくとも僕はそうですね。 本作は佐藤大さん構成の中、とにかく沢山の脚本家でまわす作品(7人?ストーリーものなのに多すぎないか?)で、ようやく2巡目。それゆえに個々の脚本家で何かを仕掛けられるような段階には入っていないものの、少なくとも一つ徹底されている演出がある。それはとにかくバトスピをする、というもの。一つの勝負に演出や展開を集約させていく組み方が基本となったこのジャンルにあって、バシンは1パート1バトルを半ば義務にしているのではないか?と思うくらい、とにかくバトルスピリッツを遊びますよね。「バトスピをただやりまくっている」というのは、そういう情報さえ出してしまえば(「お前いっつもバトスピしてるよなー」という類)簡単に端折れる部分。30分に他の情報を詰め込もうと思ったら、バトル数はもっと絞れるはず。・・・でも、絞らない。10話以上続けてるのだから、これはもうミスとかじゃなくポリシー、表現の問題でしょう。バトルを削る事で、キャラクターの演出をもっと行えるのに、それを行わない。つまり複数回バトルでもって演出したい事がある。・・それはきっと、リアルな時間を伴った、実感としての「バトスピやりまくってる」なのだと思います。先ほど言った通り、単に「バトスピをいっつもやってる」という情報をキャラクターに付与したいなら、方法はいくらでもあるんですよね。でもとにかく、実際にバトルを行い続ける。これによって、圧縮した情報では持ち得ないリアルな重みが、その「バトスピやりまくり」に付加されるのではないかと。その象徴が14話「初ファイナルは涙のちスマイル」以降、堂々と設定面で「バシンとJ(連続王者のライバル)の実力は伯仲」という事になっている事・・・キャラクター描写だけを他作品のように追うと、ここにはちょっと違和感を覚えてしまう。バシンは序盤別に強いとされてなくて、Xレア以外特別何かを得たわけでも閃いたわけでもないのに、1クール経ったらライバルと互角扱いになっている。何故だろう?・・・でも、ここで愚直に描き続けてきた「とにかくバトスピやりまくり」が根拠として効いてくるのでしょう。本作における複数回のバトスピは、おそらくパッと見は勝負(娯楽)として見せつつも「修行」としての役割があるんですね。そう考えると、子供向けアニメで修行パートを端折らない・・・そこに西村監督や佐藤さんの姿勢が見えてくるように思っています。まぁ、ほんと、ワリ食ってキャラ描写は色々もったいない事になってるんですけどね・・・orzおそらくそのあたりは展開をおおきく進めていって、そこに「バトルしまくり」を足す事で滲み出てくる事を狙っているのかな、と。・・・・まあ、マイサンシャインがクリスマスソング歌ったからいいか(*‘ω‘*) <2008/12/18 15:27> [返] [削] |
漫研ノート
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