私の愛した悪役たち VOL.1
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白イタチ ノロイ ランバ・ラル プルートゥ あしゅら男爵 ジャギ
内海課長 早乙女博士 田村玲子 ドクロ大帝 ティンプ・シャローン
第1回 白イタチ ノロイ (ガンバの冒険)
おそらくは海を渡って日本中をさまよい、そこに住むネズミたちを冷酷になぶり殺しにして去って行く白い悪魔。その雪のように白い体躯は他のイタチのゆうに2倍はあり、部下のイタチをも恐怖で支配する。ねずみ男(ゲゲゲの鬼太郎)とならんで、大塚周夫、最大最強のハマリ役である。強さがインフレ化しただけのボスキャラなどは星の数ほどいるが(「あ・・・あの○○○をたったの一撃で・・・」っていうタイプね)彼らが着飾れば着飾るほど、ノロイのシンプルな悪魔性に太刀打ちできなくなる。
中学生くらいにあらためて「ガンバ」を観たとき、ノロイが明確にアルビノ(白子)として描かれていることに気がつき、益々好きになった。異端者であることを宿命づけられたノロイが何を思い、どうやって生きてきたのか・・・でもこいつ白いもの以外は大嫌いで憎んでさえいたにちがいないんだ。ただひたすらに、己の憎しみをぶつける相手を探し出し、執拗に追い詰めるその姿は、まさに白い悪魔の名を冠するにふさわしいキャラクターだった。
第2回 ランバ・ラル (機動戦士ガンダム)
おのれの出世のため、また自分についてきた部下に「楽をさせてやる」ためホワイト・ベースを追撃する宇宙戦士。
マンガ・アニメの世界からいわゆる「本物の戦士」が姿を消して久しい(勿論、まったくいないというわけではないが)。おのれがいかなる立場にいようとも関係なく、自分が自分にできることをひたすら実行して(たとえ、その行く先が死であっても)いくことを決めた、つまり『覚悟』した人たち。ぼくなどは「悩む」タイプの主人公には必要不可欠とさえ思っているのだが、現在は「悩める若者たち」が互いの傷をなめ合って補完していくストーリーラインが主流のようです。でもぼくは「悩める主人公に共感したい」人ではなく、「本物の戦士に憧れたい」人なので「あ〜あ、本物の戦士が見たいなあ」と思わずグチってしまいます。
・・・で今回のランバ・ラルである。この人からも随分と影響を受けました。フラウ・ボウがランバ・ラルの部下に捕まったとき、たぶんアムロは、このままフラウが捕虜として連れていかれるのを黙って見ているぐらいなら「死んでもいい」と、つまり『覚悟』したんだと思う。しかし、それを一発で見透かしたランバ・ラルにとってはその『覚悟』さえも日常だったというところがかっこいい。ハモンさんをはじめとしてアコース、コズン、クランプとランバ・ラル隊にいる人たちもみんな好きだ。初作の「ガンダム」以降、こういった「本物の戦士」はちっとも出てこないんだよね。
第3回 プルートゥ (鉄腕アトム)
アラブのさる王家の大富豪の名声欲を満たすため、史上最大のロボットとなるべく造られた戦闘ロボット。百万馬力、電撃、バリアーといった圧倒的パワーで、世界中の優秀なロボットたちを全て破壊することによって「史上最大」を証明しようとする。このプルートゥと対決し破壊されてくロボットたちだが、それぞれが、ごく普通の職業に就いていることが特徴的だ。ギリシアののヘラクレスは別としてスイスのモンブランは山案内、スコットランドのノース2号は執事、オーストラリアのエプシロンなどはプルートゥを凌駕する能力を持ちながら、やってることは保育園の保父(!)なのだ。いかにプルートゥが迷惑な平穏な生活の破壊者かということが強調されている。(ところで先述のエプシロンだがヘラクレスに「二人でプルートゥを倒しませんか?」と持ちかけたり、プルートゥを罠にかけて深海に葬ろうとしたり、子供たちとの生活を一番に考えているところが泣ける。しかも結局、プルートゥを救って逆に壊されてしまうところがさらに泣ける)最後は自分を破壊するためだけに造られた、感情のない戦闘ロボット・ボラーと闘い、自爆して果てるのだが、プルートゥの『強さ』に夢中だったぼくは、あっけなく壊されていくプルートゥに、ひどいショックと悲しみを覚えたものだ。つまり、あのサルタンとぼくは同じ気持ちだったんだな。ただの「辻斬り」「通り魔」同然なのだが、人間のあさはかな欲の犠牲者なのだが、それでも「オレはそのためにつくられたロボットだ」と誇りたかく一己の存在として生き抜いたその姿は今でもぼくの胸を打ちます。
三回までやってみたが、振り返ると「ランバ・ラル」も「プルートゥ」もあまり『悪役』っぽくないな。次回からはちゃんとした『悪役』を選ぶぞ!
第4回 あしゅら男爵 (マジンガーZ)
世界征服を目論む悪の天才科学者Dr.ヘルの股肱の臣。ヘルにつくられた右半分おんな左半分おとこというミュータントで、仮に物陰に隠れて右半分だけ顔を出して喋ったら、今度は左半分で喋らずにはいられない人。基本的にヘルの軍団は「機械獣を出したよ、はいおわり」じゃなくて「機械獣でマジンガーZを引き付けておいて、そのすきに鉄仮面軍団で光子力研究所を占拠する」とか、毎回わりとマメな作戦を立てている。でも負けてしまう。マジンガーZが強すぎて負けてしまう。兜甲児がバカ過ぎて負けてしまう。仲間割れして負けてしまう。とにかく負けてしまう。あまりに敗因がありすぎて泣いていいのやら、笑っていいのやらわからなくなる。(笑)
ぼくはDr.ヘルとあしゅら男爵を見ていると何だか、二人の悪ガキが「世界征服ごっこ」をしているかのように思えてくる。まるで誰かにかまって欲しくて世界征服しているみたいだ。「あしゅらよ、これを見よ」「おお!素晴らしいですDr.ヘル」「また失敗か!あしゅらよ」「お許しください、Dr.ヘル」二人の会話はだいたいこんな感じである。あしゅらもヘルの用意した仕掛け(いたずら)に大げさに驚いたりして、孤独な老人の話し相手という印象がある。大マジメなはずの二人をそんな風に感じるのは、二人ともどこか子供っぽさが残るからだろう。マジメでマヌケで負けてばかり。全く本当に愛すべき『悪役』たちである。
第5回 ジャギ (北斗の拳)
ジャギは北斗神拳の継承者リュウケンのとった養子の三男にあたり、正統継承者となり自分の顔を破壊したケンシロウの評判を落とすため、わざわざ胸に七つの傷をつけて悪事をはたらいて廻った人。
ジャッカル、アミバ、ウイグル獄長、「北斗の拳」の連載がはじまった頃、ここにはぼく好みの『悪役』たちが目白押しで、卑怯で卑屈な彼らが、ケンシロウに徹底的に殴り飛ばされるシーンは北斗の拳の醍醐味だった。おかしな感覚かもしれないが、そんな彼らが悪いことをすればするほど「ああ、『いい人』たちだなあ・・・」と(む、かなりおかしな感覚だな。つまり、こんなに悪いことをすればケンシロウにボコボコにされるのが分かってんのに、ぼくたちのカタルシスの為にここまでやってくれてるんだね・・・ううっ(涙)みたいな)その悪者っぷりに、ぼくは惜しみない拍手を送った。
ジャギは北斗神拳の使い手なのにショットガンに頼るというダメっぷりが愉快な人だったが、彼の本当のドラマはその死後に始まったのだ!聖帝十字陵を前に一堂に会したケンシロウ、トキ、ラオウをむこうにうなる聖帝サウザー「来たか・・・北斗三兄弟!!」・・・ジャギファンだったぼくはサウザーに間髪入れずツッコんだ「北斗は四兄弟だろぉぉぉぉ〜!!」しかし、ジャギの悲劇はこの程度ではすまなかった。その後、北斗の拳は因縁血縁ドロドロの世界へ突入していくが、彼らの過去にはジャギの「ジャ」の字も出てこない。ぼくは「その時ジャギが何をしていたのか?」ばかりが気になって雑誌にツッコみつづけた「ねえ、トキとラオウがシュラの国を脱出するときジャギは何処にいたの?船底にはりついてたの?」「じ、実はジャギってリュウケンの唯一の実子なのか?」などなど。とにかく北斗神拳の歴史はジャギの存在を忘れつづけた。そうするうちにぼくは、ふっと気づいたのだ。「ああ、そうか。だからジャギはこう叫ぶんだ『ケンシロウ、オレの名前を言ってみろ〜!!』・・・と」
第6回 内海課長 (機動警察パトレイバー)
多国籍企業シャフト・エンタープライズ・ジャパンの企画七課(表向きはゲームを作る部署のようだが、要するにシャフトの裏の悪事を引き受けている所)のほとんど経歴不明の謎の課長。いつもニコニコしていて滅多に笑顔を絶やさぬ男である。日本に来る以前は香港で「リチャード王」と名乗って悪さをしていたらしい。黒崎君をはじめとした一筋縄ではいかぬ企画七課の面々をその何ともいえぬ魅力で統率し、警察とシャフトの重役たちを手玉にとって、「イングラムとグリフォンどっちが強いかな?」という『遊び』を実行して楽しむ究極の愉快犯。この「天才肌」の内海課長と「切れ者」の後藤隊長の裏の頭脳戦が「パトレイバー」の魅力の一つだった。ぼくはこの今まで見たことがない『悪役』に一発で夢中になった。(あまり関係ないが内海課長と黒崎君を見てると「大鉄人ワンセブン」のキャプテン・ゴメスとチーフ・キッドを思い出します)愛嬌があり、どこか憎めないキャラクターでありながら、自分の『遊び』を邪魔する者は決して許さない。「内海課長って犯罪はするけど決して人は傷つけないよね」みたいな、一種アルセーヌ・ルパンのような印象を読者に思わせておいて、突然イングラムとグリフォンの対決に水を差したSSS(シャフト・セキュリティ・システム)の隊長を平然と爆死させるというエピソードは、内海課長の悪役としての『怖さ』を浮き彫りにする絶妙の演出でかなり気に入っている。
内海と同じくシャフトの重役たちも、ある意味新鮮な『悪役』として印象に残る。天才の内海に振り回されてはいたが、娘の受験を心配しながら悪事に奔走するといった現実的な行動は「危ない橋の一つも渡れなきゃ業績など上げていけるものか」という企業戦士ならではの『覚悟』を感じさせ、「企業ぐるみの悪事ってこんな感じに進んでくのかなあ」というリアリティを与えてくれた。
第7回 早乙女博士 (ゲッターロボ)
かつて地上を支配していた恐竜が進化した人類、ハチュウ人類が再び地上を支配しようと侵略を開始したとき、その防衛の全てをまかされた科学者。この人のことを少しでも知っている人は、人類の戦士のはずのこの人をそれでもなお『悪役』と呼ぶことを否定はしないだろう。この人を『悪役』と呼ばずして、誰を『悪役』と呼ぼう!とにかくこの人の人類の守り方は凄まじかった!まず、まともな人間ではとても乗りこなせない無敵のロボット「ゲッター」を造り、それに乗り込める超人的体力の持ち主を探す。この人選がとんでもない。これと決めた人間にいきなり数人の刺客に不意打ちさせ、死んだらそれまで。「こいつもちがったか」で終わらせてしまうつもり、もちろん使った刺客がどうなってもまるで平気。人類を守ると謳いながら、その実ひとの命を消耗品にしか思っていない。恐竜人に操られた実の息子を自らの手で焼き殺して放つセリフ「いいんじゃ!ワシとリョウが生きてればそれでいいんじゃ!」こんな奴に人類の命運を預けてほんとにいいのかという気になってくる。中でも強烈だったのは、追い詰められた敵がハチュウ人類の研究施設に逃げ込み、そこにいる実験台にした憐れな人間たちを「こいつらを巻き添えにする気か」と盾にした時、「このままでも、どうせ殺される人間だ」と決心したハヤトに対し早乙女博士が放ったセリフ。「まてハヤト!ワシは奴らの手の内を知るためにどうしてもこの研究所がほしくなった。いいか!施設も!人間も!無傷で手に入れるんじゃ〜!!」世にダークヒーローは数多くいるが、ここまで『悪』に徹した人は他にいない。三人目のパイロットが見つからずに鼻血出しながらゲッター3に乗り込むその姿は本当に『狂って』た。
第8回 田村玲子 (寄生獣)
「田村玲子」というべきか「田宮良子」というべきか。ある日「何か」から生まれ、人間の頭部を乗っ取り人間社会にとけ込んで人間を捕食してまわる謎の寄生生物。その寄生生物の中でほとんど奇跡的に人間としての身分を失わず、しかも短期間に高校の教師ができるほどの知識を身につけた超人(?)的な寄生生物、それが「田宮良子」変名「田村玲子」である。田村玲子を一言でいうなら、『孤独な参謀』といったところだろうか?積極的に他の寄生生物と接触し、寄生生物同士でセックスして人間の子供を宿し、人間である広川剛志と共謀して一つの市を食料確保のコロニーをつくり、五体の寄生生物を合体させて「後藤」を生み出した。そのどれもが田村玲子にしかできそうにない事業である。寄生生物の中でも突出した存在だった彼女は、それ故かやがて「群れ」の中で孤立していく。人間を「食料」ではなく「敵」(あるいは「兄弟」?)とはっきり認識していたのも彼女だけ、そして人間も寄生生物も興味の対象として観察していたのも彼女だけ。しかし、人間の研究を積み上げていくうち「知っている」から「分かる」ようになったとき、人間でもなく寄生生物でもないものへと変化していく。「この種を食い殺せ」という「何か」からの命令は果たして最後まで来ていたのか。
ぼくが気に入っているのは彼女が「草野さん」に「危険」と判断され他二人の寄生生物と戦うはめになったときである。「人間についての研究も積んだが、自分の身体で何ができるかの研究も当然積んでたわ」といった感じで彼女の研究成果の総決算となっている。「口だけ頭」になって街中を走り回ったり、「頭の中はからっぽだよ〜ん」と冗談かましたり。「寄生獣」中、屈指のスペクタクル・シーン(笑)としてワクワクしながら読ませてもらった。草野の最後の攻撃をバッグを使って「手」ではねのけ、「人間部分も自分の一部」と考えているところも良かったし、あれほどのピンチをいとも簡単に切り抜けた直後、探偵倉森に赤ん坊を奪われて「・・・よっぽど手ごわいじゃないか。探偵さん」と言うところも好きだ。不思議な透明感のある魅力的な人でした。
第9回 ドクロ大帝 (ゲームセンターあらし)
テレビゲームの超人石野あらしの複製人間による軍隊をつくりだし、それによる世界征服をする為あらしを誘拐し「わたしとゲーム勝負をして負けたらいうことを聞くのだ-!」とか言う人。自らの手を光速より速く振動させて四次元空間を生み出しそれによってゲームレバを操る超秘技「超空間ブラックホール」を使う「ゲームセンターあらし」史上最大のライバル。ヒゲまでたくわえたいい歳こいたオッサンがテレビゲームに夢中で世界征服までかなぐり捨ててしまうところが泣かせる(笑)。またドクロ大帝に心酔するネオ・ドクロ党員たちも根っからのゲーム好きで、二人の勝負を守るため、脱出しろと命令するドクロ大帝に逆らって、全滅覚悟で島に残るのは泣かせてくれた。激闘の果てに二人はドクロ大帝のつくったブラックホールに吸い込まれてしまうが、勝負に敗れたドクロ大帝はあらしだけを外の世界へ押し出すところも泣かせてくれた。おまえら、たかがゲームでそこまで命賭けるか!(笑)
様々ないきさつから四次元から救い出されたドクロ大帝は白髪化するほどの修行をチョモランマだ積み、今度は惑星を自由自在に操り一度使えば銀河を消滅させるほどの超秘技「惑星大直列グランド・クロス」を携えてあらしに再戦を挑む。(ここでドクロ大帝がいつ死んでもいいように軍服を新調してあらしの前に立つところがやっぱり泣かせる)互いの最高の技を一瞬の勝負に賭け、最後はあらしの最終技「スーパーノヴァ」がドクロ大帝を破り銀河は救われた。
「ゲームセンターあらし」という話は、どう考えても他のことに使った方がいい超能力の数々を惜しげもなくゲームのみに注ぎこむという笑っちゃう物語なのだが、あらしやゲーム戦士たちの燃えるような瞳から発せられる本気パワーに気圧されて思わず「か、かっこいい・・・」とのめりこんでしまう、熱血漫画の大傑作である。その数々のゲーム戦士のなかでもドクロ大帝は、ほんとの、ほんとの、ほんとにカッコいいライバルキャラで、少年漫画史上に燦然と輝く名勝負をぼくらに見せてくれた。
第10回 ティンプ・シャローン (戦闘メカ ザブングル)
惑星ゾラの支配者「イノセント」に雇われた「仕掛け人」。「シビリアン」が一つの勢力にならぬよう互いに仲間割れするように仕向ける命令を受けている。本編の主人公ジロン・アモスの両親を手にかけたことから、彼にしつこく追いかけられる。いかなる犯罪も三日間逃げ切れば時効という惑星ゾラの不文律「三日限りの掟」を無視してティンプを追いつづけるジロンの行動が、やがてはイノセントの支配体制を大きく揺るがしていくことになる。
「ザブングル」という作品には魅力的なキャラクターが数多く登場する。誰一人とっても一クセあるその中でも、反イノセント組織のリーダー、カタカム・ズシムと今回のティンプ・シャローンは特筆に値する『濃い』キャラクターであった。(残念ながらカタカムは「悪役」とは言えないので今回は割愛する。ちなみにぼくはカラスのかみさんも好き)何しろ彼は最終回まで逃げきってしまった親の仇という物語史上でも類を見ない空前絶後の悪役なのだ。ティンプという男は一見、無口でダンディなガンマンだが本当は無口でもダンディでもない。銃の腕が天下逸品なら逃げ足はそれ以上。ナルシストでやたらに自分を飾り立てるが、そのくせ命が救かるためならどんなカッコ悪いこともする。一言でいうなら「プライドが高いくせにプライドの無い男」とでも言おうか?もっともティンプなら「兄ちゃんよ、カッコウってのは生きててはじめてつけれるもんだぜ?」と、葉巻に火でもつけるだろう。よほど『生きる』ことに執念を持っていなければ、あのバイタリティの塊のようなジロンの追撃をかわしきれるはずがない。それでも本人はニヒルを気取りたがるのだから可笑しい。
先に空前絶後と書いたが、それでも仇が最後まで生きている話ならないことはない。「子連れ狼」の柳生列堂(この人もいずれ書こう)などもそうだし「悪い奴ほどよく眠る」パターンならみなそうと言える。しかし、それら陰気なフェイズ・アウトに比べ、思わず応援したくなってしまうティンプはやはり偉大である。
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