# モズグス様フォーエヴァー!!…(1) 投稿者:LD
[2001/10/28_23:19]
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(序:時期を逸した感がありますが、書きます)
ベルセルクに登場した異端審問官“モズグス様”は奇妙な魅力があった。…と書いて賛成してくれる人はなかなかいないと思います(汗)岩石を思わせる異様な風貌。絶対的信仰を根拠に、異教徒、犯罪者に残酷な刑罰を処して行く。人々に忌み嫌われた奇形の者たちに「教典にはおまえ達のように生まれついた者が悪魔、怪物であるという記述は一文もない。むしろこれには何かの意味がある」と諭して、拷問執行人に引き連れるが、逆に仮に教典に“彼らが悪魔である”と書かれていればモズグス様が彼らをどう扱ったか身の毛もよだつ…そういう人物です。
それでも、僕はこのキャラが気に入ってしまって。まあ、もともと僕は様々なマンガに登場する。“濃い”キャラ、“変な”キャラ、“笑える”キャラ、が大好きで、モズグス様の初登場時の瞬間「あ、コイツ面白そう!」と思っちゃったワケなんだけど、それとは別に彼の物語を読み解くうちに、彼の行動の中に確固たる一貫性を感じてしまったのです。これは作者の三浦健太郎先生もおそらくは、それを意識してモズグス様を描いているのでまんまと誘導させられたと言えます(笑)
モズグス様は現代の日本人の感覚でいけば“悪役”にあたる人間ではあると思う。しかし、本人はいたって単純な行動理念で生きている。あるいは“そう”生きることを決めている。ある時は誰かに憎まれ、ある時は誰かに慶ばれるかもしれない。しかし本人はそれを特には関知しないだろう。
…まあ、今後のひきの為にも結論から言っちゃおう。
モズグスこそベルセルク(狂戦士)である!!ガッツはまだ迷いがあるよね!!
…で、このモズグス様の登場する「断罪篇 生誕祭の章」は非常に、ひっっじょ〜〜に!!完成度が高い一編になっていて、その物語も出てくる(モズグス様以外の)登場人物も相当気にいっているのです。なので、そこらへん一つ一つ検証を行い、最終的にベルセルク論のようなところまで持っていけたらいいなあ、と…(ああ、書いててそんな事しようとしていたのかぁ。そりゃ大変だなあ)
と、とりあえず予告的に「生誕祭の章」の登場人物のチェックを…
「モズグス様」(↑)
アルビオンの主役(笑)血の教典のモズグスとか呼ばれてるらしい。信仰に生き、信仰に死す人。「モズグス拷問隊の皆さん」を常に引き連れています。「モズグス拷問隊の皆さん」は奇形の者たちで構成されていますが、性格はとってもよさそうです。基本的に彼らとワンセットで“モズグス様”といってもいいと思う。彼らはモズグス様は非常に慕っていて酷薄な執行人である彼に別の一面を与えています。
「ルカ姉さん」
キーマン。アルビオンで娼婦をしていて仲間内のリーダー的存在になっています。少年マンガの熱血主人公のように行動力が高いので計らずも「生誕祭の章」は計らずもこの人が軸に物語が動いています。「ベルセルク」で起こる異常事態の数々を、おせっかいおばちゃんの世間知で乗り切ろうとしています(笑)そして乗り切っちゃったからすごい(笑)
「ニーナさん」(→)
アルビオン裏の主役(笑)ルカ姉さんに張り付いてる気の弱い娼婦。梅毒に冒されて廃業しているようです。“主人公”っぽさという意味では、ルカ姉さんの方が主役っぽいのですが、「生誕祭の章」で一体何が描かれていたかと思い出してみると、結局、彼女の物語である部分が大きいなあ、という気がするのです。まあ、そこらへんはおいおい。
「ファルネーゼさん」
聖鉄鎖騎士団の女団長。ニーナと同じ部分と違う部分がありますが、かなり近い人間だと思います。ただ、彼女は保護と恐怖の行使ができる立場にあった。この差でしょうか。
「たまごっちさん」(←)
名前がないので。便宜上こう呼びます。いつ生まれたかも分かず、誰にも知られる事無く生きてきた異形の人間。ゴッドハンド相手に“完璧な世界の孵化”を願った。アルビオンの超常現象のほとんどはこの人が取り仕切ってるみたいです。
やあ、こうしてみると迷わない、怯えない、モズグス様はやっぱりカッコいいなあ!カッコよくない?…ま、いっか。つづく。
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