#101 スリーピング・ビューティー!!(眠れる獅子) 投稿者:LD <2005/08/29 02:34>
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<<<親記事] |
こんばんは!それでは“おキヌちゃん”の検証にいってみましょう!(笑) > > しかし「GS美神」のラブコメ構造というか三角関係は > >あそこが“天王山”でした。ここで格付けが決まって > >しまった。ルシオラ編の終了後も結局おキヌちゃんは、 > >ここで決まった位置から遂に動く事はなかったと思います。 > この辺りは、ちょっと違った見方をしています。おキヌちゃん→横島 > の感情の矢印が、物語の推進力として機能不全を起こしていたのは、 > (ルシオラ編の影響も多少はあったかもしれませんが) > もっと以前からのことだったからです。 はい(笑)機能不全か?………というとそこらへん難しいところがあると思うのですが、構造的にそういう観点はあると思います。おキヌちゃんというキャラの検証をしてみると、やはり「スリーピング・ビューティ」編をターン・ポイントとして、それ以前とそれ以後に、構造変更がないはずがないワケです(笑)ルシオラ以前から、おキヌちゃんの動きに不満(不全)を感じていた人ならば、ルシオラ以後にさらにおキヌちゃんにブレーキがかかったとしても、それを“強く”感じるという事はないでしょうね。 ところで「スリーピング・ビューティ」編が「GS美神」の最終回として用意されていた事は、インタビューを通して分かっていますが、では何故この時期、最終回用のこのエピソードを持ってきたか?という問題が残ります。これは多分、本格的に「アシュタロス」編に入るための準備のため、おキヌちゃんを生身にする必要が生じてきたからだと僕は見ています。 つまり“特訓してパワーアップできる成体”になる必要があったのでしょう。幽霊の状態のおキヌちゃんがパワーップ(幽霊としての練度を上げる)するというのはつまり強・悪霊化するという事で(笑)それは不味いし様々な限界もある…という事で生身にする。…そして生身にするなら、たとい一時退場があったとしても“一番いいもの”つまり最終回のネタを投入しよう!という事になったのでしょう。おキヌちゃん一時退場後、直ぐに「今そこにある危機」編→「デッド・ゾーン」編という「アシュタロス」編の橋頭堡が速攻で築かれていますしね。そして構築後は速攻で復帰しているワケです。 …で生身になった、おキヌちゃんがラブコメ的に美神さんより“強い”事は分かっていたし、それをそのまま流せば「GS美神」の主役崩壊を起こる事が分かっていたので、おキヌちゃん休業中に「デッド・ゾーン」編で、前世の因縁という“ブレーカー”を設置するワケです。「デッド・ゾーン」編には「アシュタロス」編の環境構築の意味と、現行の構造補強の二つの意味があるワケですね。(プロは一つの出来事に複数の意味を持たせます。えらい!) ただ、この“おキヌちゃんブレーカー”は結局、おキヌちゃんに対して発動する事はなく、ルシオラに使われたワケですが(笑)もっともこの設定自体は必ずしも発動の必要はなく、美神さんの心の動きを補助すればよかったわけですから、その意味では普段から“効いていた”とも言えます。 つまり、おキヌちゃんが生身になるに当たって椎名先生が施策した事は主役大事さのブレーキではなく、あくまで美神さんを張り合わせる方向(尚且つの主役を破壊しない)補強であり、そこらへんはさすがに分かってるなと。(というかプロなら当り前なんですけど) さて、ここまでは検証と分析。そっから「GS美神」がどういう性質になったかというのは、けっこう受け手の主観に拠るところも大きいでしょうね(笑) > おキヌちゃんは生き返った後も、かなり不自然な形で > 「自分の恋心」を封印させられることになりました。 …なので、僕の感覚になりますが、上記したようにいろいろ、おっかなびっくりに保険をかけて、生身おキヌの投入となったのですが、意外というか当然というか(笑)おキヌちゃんは“非常に聞き分けのいい”キャラで、生身になってもかなり椎名先生の制御が利く事が判明したという感じがします。それは多分、おキヌちゃんは椎名先生の妄想に最も傾倒したキャラという事も大きいと思われます(笑) けっこう踏み込んで動かしてみても、かなり制御が利いてしまう。恋敵・美神じゃなくても、保護者・美神で十分、止めれるなあ?という印象がありまして… 要するに、おキヌちゃんって「門限は守る娘」なんですよ(笑) 「今夜は帰りたくない娘」でもなければ「今家に両親はいない娘」でもないんですね(笑) その「おキヌちゃん、意外と聞き分け(制御が利く)がいいな?」という状態が、人によって変ってくる気がします。僕自身はけっこう、ギャグマンガ内ラブコメとしては、おキヌちゃんは務めを果たしていたな、という印象を持っていて、さりとて「門限守る娘」を「今夜は帰りたくない娘」にするのは、それなりのイベントが必要なワケで、そこらへんの機会を窺っている内に「ルシオラ」編に突入してしまったのではないかな〜と。 ところで、ちょっと三人組が心霊兵器の実験台にされる「サバイバルの館」編を読み返したのですが、ここでルシオラのプロトタイプともいうべき“グーラー”という女妖怪が出ていますね。これ、おキヌちゃん復帰後すぐの話なんですが、美神さんも、横島くんも、おキヌちゃんも、非常によく回っていて、尚且つ解決後、邪魔なグーラーをサラリッと放出する事に成功している(笑)ここでの経験を展開収束の見込みとして「ルシオラ」編の展開に行ったかなあという気もしないでもないです(?) > >その後のおキヌちゃんは、どちらかといえば > >“横島離れ”が進んでしまった状態に思えます。 > というLDさんの見解と対立する部分です。 まあ、そんなワケで「スリーピング・ビューティー」編後のおキヌちゃんの動きをどう受け止めているかによって、大分印象の変る部分という事でしょうね。 > 「パワーと引き換えにした分、寿命は短く作った」という部分が > 3人娘の設定の肝だったはずで、タイムリミットが(ペナルティーなしで) > 外せるなら、その原点がご破算になってしまう 僕も、そこはそう思ってました。ん〜……、まあ僕は「誰も言わないけど実はパワーは落ちていた」と解釈しています。 具体的に言うとメドーサと互角くらいに落ちていた(じゃないと、どう考えてもメドーサは鎧袖一触)かなと。「ベスパはおそらくパワーアップ処理されている」というのはルシオラの勘違い…かなと(笑)ちと苦しいですが(汗) > ここは、「おキヌ者」としてはむしろ逆の願望を抱いていて、 > おキヌちゃんが横島にはっきりと振られるシーンを描いて欲しかったです。 (中略) > おキヌの方はそれで一度は深く傷ついたとしても、また必ず立ち直れる陽性のキャラです。 > そして、作中ではおキヌちゃんの新たな恋の姿を描いてくれれば、 > それはこの上なく魅力的なシーンだったはずだ、という点は残念でなりません。 ふむ。いずれにしてもおキヌちゃんにはもうちょっと動いて欲しかったという事ですよね(笑) しかし、そこまで別路線的になっちゃうと…たとえば「うる星やつら」何かで、しのぶが後半、恩返しキツネとか、時空兎の因幡くんとか独自の物語を紡いでいましたが、あそこまでいくのは、中々並大抵ではないと思いますよ(笑) |
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