#126 パピヨンの役どころ 投稿者:LD <2006/04/09 05:25>
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10巻買って来ましたw まあ、何と言うか淡白な表紙ですね。う〜ん、いいのか悪いのかわがんねw さて…。 > 本来パピヨンというのは、連載開始時点のエピソード群を引っ張る、 > 少年マンガ的に適度に分かり易い「狡猾でそこそこ強力な敵役」以上の > ポジションは必要なくて、「主人公の終生のライバル」役を張れるほど > の格は備わっていませんでした。 そうですねえ。僕自身はパピヨンはかなり好きなんで、難しいところですが、キャラクターの持つテーマ的に言うと彼は、復活後「格が落ちた」というのが正しいかと思います。何故、格が落ちたのか?答えは簡単で「人を喰わなくなったから」です。 この時点でカズキを「偽善者」と罵るパピヨンは言わば「偽悪者」に堕してしまったと言えます。 パピヨンが“蝶人”となってカズキに投げかけたテーマというのは「オレを殺さないともっと人(トキコ含む)が死ぬぞ?」であるワケで、本来なら復活したその後も「ああ〜ん!カズキーン!お前に憎まれれば憎まれるほど!オレのあそこはもうビンビン!」という感じに、そのテーマ性を持ち越してしまえばよかったと思うんですけどね。「ピリオド」において勝負がついたパピヨンが「殺れ。今度はしくじるな」と言うんですが、あの時点でカズキがパピヨンを殺す理由は本っ当に!ゼロなんで。それではその決着の比重は軽いです。 しかも、ホムンクルスの成り立ちの設定上でも、多少無理を感じさせる「人を喰わなくてもよくなった」という設定をわざわざ与えているワケです。なんでかっつーと、やっぱり人殺しを続ける事によって、カズキとまともな会話が成り立たなくなる事を避けたのでしょう。ストーリーも進みづらくなる…ってこれらの事に回避方法がないとは僕は決して思わないんですけどね。最後は和月先生がパピヨンというキャラクターを許容するための心の問題なんじゃないかという気もします。人間としては正しいけど、クリエイターとしてはどうなんだろう?とか言っちゃおっかな?w(←巻末のあとがきを読んでもこういう事を言う鬼読者) ただ、今「格が落ちた」なんて物言いをしていますが、それはダメキャラになったという意味ではなく、僕自身は復活後の彼は非常に上手いこと“回って”いたし、牽引力もあったと思っています。つまり良いキャラだったと。今、読み直すとむしろ「こんなこともあろうかと密かに開発しておいたんだ!」とか言い出す万能科学者の位置にいるという気もしますw 登場時に彼が持っていたテーマは形を変えて、ビクターや、トキコさんにバトンタッチされているワケで、その後のパピヨンは神出鬼没のキャラとして美味しいところを持って行く、「風車の弥七(水戸黄門)」とか「ソルダードJ(勇者王ガオガイガー)」みたいな役どころを体現すれば充分であると。 で、あるが故に「今週の一番(http://www.websphinx.net/manken/come/wek1/wek10232.html#387)」で言っているように、斗貴子とカズキの邂逅の後に、パピヨンとの決着を持ってくるべきではなかったかなと思うわけです。彼の決着は必ずしも必要なものではない。むしろ決着などつかずに去って行く方が、復活した彼のキャラクター性は守られたという気がします。 されはそうと巻末に「アフター」が載っているわけですが、剛太はえらい色気出てますね。あれならちーちんならずとも誰ぞをひっかけるのは時間の問題という気がします。失恋一つでえれえ成長したもんだw |
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