#71 新訳「Zガンダム」のハイエナ 投稿者:LD <2005/06/06 03:36>
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面白かったです。総じていうと劇場用に再編集するとどうしてもテンポアップしなければならない事を逆手に取っての、その“テンポの良さ”が心地良い造りになっていますね。 「カミーユ、Mk−Uを強奪」→「両親死亡」までの流れが速いテンポの中で完了するので、混戦、乱戦の中であれよあれよという間に、そうなってしまった感を出す事に成功している。あの流れを1週1週かけて“段々”死んで行くと、そりゃどうやっても陰々滅々として来るワケで…(笑) 他のキャラも“テンポ良く”死んでしまうのが返っていいです。変に“深く演出”すると、そのキャラの意味を“深く考え”てしまうんで、その意味でそれなりに練り込んだと思しきキャラをあっさり退場させてしまうという快感があります(?) それとMS戦に力を入れていますね。新作画の比重も大きいですし。ともするとドラマをやるのはメカ戦に到るまでの“積み上げ”に過ぎないという冷めた目に感じられるのがいいです。………勿論、あらゆるロボットアニメはその側面を持っていて、当時の「Z」でもその範疇を越えるものではないのですが、それでも「Z」が歳月を経ても批評される部分が“ドラマ”に寄っている以上、もう一度その本道(?)に立ち返るというかね。 実際、本放送の時も良かったんですよ。リック・ディアスの侵入シーンや、マラサイの分身攻撃(確かカクリコンのアイデア)、ギャプランの強襲や、アッシマーの胸の開閉部を狙撃するトコとか。それと自作になるのサイコ・ガンダムも。 (ただ、どうしてもファーストのシャアザク・キックや、ザクトハチガウンダヨ・グフ、トリプル・ドム、サスガ・ゴックなどには及ばないんで、そこらへんも“まあまあ?”という評価になってしまうんですが) あと気がついたところ…。 ・割とジャマイカン(キートン山田)のセリフは残している。…まあ、彼は重要なのですよ。彼が作戦を伝えるから軍隊らしさが残るわけで、バスク大佐が直接命令していると、ティターンズって何かチンピラと言うか暴走族集団にしか見えないので(笑) ・シロッコ(島田敏)の声が重めになっていましたね。単に久しい所為かもしれませんが、ラスボスになるのならもう少し重厚な演技をした方がよかったとか、なんとか(笑) まあ、そんな感じで。次回は「恋人たち」か……このふっきれたタイトルがナイスですね(笑) |
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#74 Re:新訳「Zガンダム」のハイエナ 投稿者:SNARK <2005/06/14 23:43>
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総論は電視の部屋で書いたので、ここでは個人的な重箱のスミをw 登場人物の変さ加減を楽しむという面が無くなったのは惜しいと言えば惜しい。情緒不安定で場当たり的で衝動的な人物の群れに不快感すら抱いていたのが、めぐりめぐっていつのまにかそこを楽しむようになっていた身としてはもっとキレたカミーユや、ハヤトに冷たく突っ込まれたり一言でカミーユに一刀両断されるクワトロも見たかったw もちろん、それを切り捨てて新しい話に再構成してるからこその「新訳」なんですけども(その割にカミーユがMPを追いまわすシーンは残ってたなw)。 再編集によるテンポアップもさることながらいろいろわかりやすくなってたのがいいですね。勧善懲悪的なシンプルさで、観る側に戸惑いを与えないのが効いています。Z初期プロットの『逆襲のシャア』を強調してるのか、運命のようにクワトロの周りにキャラが集まってくる構成といい、第2部の「恋人たち」といい1部ごとテーマを絞ってるのもわかり易さを後押ししてると思います。今考えてもやっぱりTV版は未消化のまま詰め込みすぎですね。欲を言えばレコア・カイがいきなり捕まってることへの補完やアムロの決意のシーンが追加されてると良かったという思いもあります。逆にライラは切っちゃってもよかったのでは(それだとガルバルディ)の出番がなくなるな…)。カミーユがレコアになついたw理由はわかり易かったですけどもw 新作画のメカ描写については素晴らしいの一言です。時代に合わせたリファイン・ディテールアップと言ってしまえばそれまでですが、単なる「今風」でなく、20年以上もアニメ・ゲームやその他の媒体で培われ、蓄積されてきた「MSの見せ方」が大きくモノを言っているという気もします。変形シーンもゆっくりめに見せることで「変形してる感」が高まってますし、バルーンダミーやジム・クウェル等のZ後に生まれた設定・要素がフィードバックしてるのも(マニアウケレベルではあるが)面白い試みです。 だいぶ記憶も薄れてますし、もう一度TV版を見直そうかという気分になりました。オリジンみたいな例もあるし、いっそのこと1stのリメイク(リコンストラクト)も見てみたい。 |
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#72 Re:新訳「Zガンダム」のハイエナ 投稿者:真上 <2005/06/10 21:57>
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確かに面白かったですねー。 これ、本放送(の序盤)をほとんど観てなかった (小学生におとなしくZ観ろっつっても難しいでござんしょう) 人間が言うのだからまちがいなし(苦笑)。 とにかく切り貼りのテンポよくてジェットコースター感覚で進むのがいい。 とりあえずティターンズがとにかく悪いヤツラだぜ! というところに重点を置いた 見せ方が通俗時代劇みたいでほとんど勧善懲悪もののノリでZ特有の難解さが払拭 されてたような気がします。 なんつーか娯楽に徹したあたり吹っ切れたソーカントクはやっぱ怖いおヒトだと 思いました。 MS戦もかっこよく、なんだか次回作のサイコガンダムなんかも期待がもてますね。 |
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#73 新訳マジック 投稿者:LD <2005/06/11 21:48>
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こんにちは真上さん。 > 見せ方が通俗時代劇みたいでほとんど勧善懲悪もののノリでZ特有の難解さが払拭 > されてたような気がします。 そうなんですよ(笑)というか例えば冒頭の山場になる母親人質事件ですが、“あの時代”、リアルロボットものといわれるジャンルが席巻した“あの時代”であると、かなりウソくさい展開なんですね。(というよりカミーユが行き当たりばったりに最高機密ガンダムを強奪するあたりも。バカが戦車でやってくるワケじゃないんだから) たとえ沢田研二がプルトニウムを強奪して核爆弾を造ったとしても、その計画と何の関係もない両親を連れてきて「核爆弾を引渡さないと両親を殺すぞ!」なんて事はやらないですよね。ふつーに(笑) しかしそれは「これがリアル・ドラマだ!これが善悪が渾然一体だ!」とか言われ、それが「Z」の総体的な評価だった事に対して“引いて”いた部分も大きい。時代背景というか。 しかし時を経てそういう時代観念が取り払われて、なおかつ「新訳」と言われて観てみると…。 「くっそ〜!ティターンズめえ!卑劣な連中だ!」 …とワリと素直に感じる事ができましたね(笑)けっこうそういう積み重ねが大きい。 ちょうど僕が“社会現象”としての「エヴァンンゲリオン劇場版」を観たときと、少し時間を置いて「エヴァンゲリオン劇場版」を観たときに感想が違った感覚に近いかも。時間を置くと「あ、これ、普通に面白い!」と思ったんですよね。そんな感じかもしれません。 |
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