娯楽のハイエナ

議論用のツリー式掲示板です!
日頃疑問に思うこと不満に思うことの
書き込みにお使いください。



表紙 ツリー作成
#110 「奇面組」と「リンかけ」
投稿者:LD <2005/09/13 02:57>
え〜っと、ツリー移しましょうか(笑)

「奇面組」
> さて、「一番脂が…」という点には疑問が残ります。
>「奇面組」が、他のギャグマンガと一線を画した独自性で
> 優れていたのは高校編の1年までで、それ以降は長期低傾向が
> 著しく、ずっと低空飛行を続けていた、というのが私の感覚です。

そこらへんは分かります。「奇面組」もクラブ挑戦=連続話傾向が強くなってからギャグマンガとしてのパワーは緩やかな衰退傾向にあったと思っています。…ただ「奇面組」が長期連載を獲得していったのはいろんな意味でこの流れ(連続話形式)を取り入れた事が大きいですし(元々ギャグマンガ連載ってギャグに純粋であればあるほどピークは早く、何か他の要素を持ち込まないと燃料を失って滑空状態になる)その初期までは“脂”かな?と。まあ僕自身がこの五重の搭あたりのまでの話は好きなもんで(笑)

「リングにかけろ」
> 何でも、「リンかけ2」をきっかけにして刊行された
>「1」の愛蔵版からは「阿修羅編」がカットされているそうで
 ↓
> それなのに、嗚呼それなのに、「リンかけ2」本編に
> 阿修羅族が復活してしまいましたね(爆笑)。
 ↓
> それじゃ台無しじゃないですか車田先生!(爆笑)

いや、それ以前に「阿修羅編」って黒歴史なんですか!?
もしかして定説ですか?そ、そんなに可笑しな話でしたっけ?
僕が持ってるのって文庫本なんですが何か違っているとか?(どきどき)
  • Re:「奇面組」と「リンかけ」 投稿者:井汲 景太 <2005/09/16 15:52>
  • #111 Re:「奇面組」と「リンかけ」
    投稿者:井汲 景太 Ml Hp <2005/09/16 15:52>
    <<<親記事]
    ■ 奇面組
    > …ただ「奇面組」が長期連載を獲得していったのはいろんな
    >意味でこの流れ(連続話形式)を取り入れた事が大きいですし

    そうかもしれませんね。ただ、そもそもそこまでして「長期連載」を目指さなければいけなかった作品かというと…。線香花火みたいな「細く長く」よりも、「太く短く」の方が似合ってる作品だと思うんですよ。タイムマシンまで使って無理矢理引き延ばさせられていましたが、これまたジャンプシステムの弊害の典型例になっちゃってたと思います。

    この作品の場合は、それが作者の腰にマンガ家生命に響くほどのダメージを与えたこともあって、余計にそう思います。

    ◆ リングにかけろ
    > いや、それ以前に「阿修羅編」って黒歴史なんですか!?
    > もしかして定説ですか?そ、そんなに可笑しな話でしたっけ?
    > 僕が持ってるのって文庫本なんですが何か違っているとか?(どきどき)

    えーっ、「阿修羅編」って明らかな失敗作じゃないですかー?(…と、今の今まで思い込んでましたが、全然違ってたらどうしよう。私もどきどき(笑))

    例えば阿修羅族が最初に登場したときは、非常にダメージを負いにくい、不死身に近い肉体を持っている、という触れ込みでしたよね。でも、中盤以降は、やっぱり雑魚キャラはパンチ一発で一掃される雑魚キャラになってしまっている。もちろんそうしないと話がちっとも進まないから仕方ないんだけど(笑)、でも「いい加減な設定だよなー」と思わずにはいられません。

    それから、河合はすごく悩んで一度は阿修羅側に寝返るんだけど、結局「友情が大切」という理由で竜児側につくでしょ。だったら最初っから寝返るなよ!と(笑)。これまでの話で日本Jr.の間には深い友情が培われてきたことははっきりしてるのに、それを捨ててまで寝返るからにはよっぽどの強い決意がなくちゃいけないはずなのに、土壇場で再裏切りする理由が結局友情か、という所がどうにもお粗末だなあ、と思います。

    あと、阿修羅の根拠地4ヶ所が、影道がちょっと動いただけであっさり判明してしまうばかりか、「北海道はオホーツク!云々」みたいなおおざっぱな地名がわかっただけでなぜか連中は(巧妙に隠されてるはずの)根拠地にいきなりたどり着けてしまう、というあたりもプロットの組み方が非常にいい加減で…。

    見せ場のはずの中ボス戦も、結局パンチ一発でケリがついてしまう…というのはギリシア12神戦や世界Jr.戦なんかもそうと言えばそうなんですが(笑)、でもやっぱり阿修羅編の門番たちはかなりの「雑魚臭」を放っていて(笑)あんまり強くは感じません。(ギリシア12神は、中堅どころ以降は倒すのにかなり命懸けで、「一人一殺」くらいの意気込みが必要だったし、「冥界の闇をまとう」だの「富士山より大きい(笑)幻影を(どうやったのか知らないけど)見せつける」だのとハッタリのぶちかまし方が拍手ものだったのに対し、阿修羅の門番は次々と「勝ち抜いていかなきゃいけない」ので、どうしてもそこまで強大にするわけにはいかない、と、分析すればそういうことなんでしょうけど、まあとにかくそういう理由で盛り上がりには欠けます。)

    読み返せばまだ細部でいろいろ気になる点は思い出すかも知れませんが、とりあえず今思い当たるのはこんな所ですね。うん。
  • Re:「リンかけ」 投稿者:LD <2005/09/19 01:58>
  • #112 Re:「リンかけ」
    投稿者:LD <2005/09/19 01:58>
    <<<親記事]
    > えーっ、「阿修羅編」って明らかな失敗作じゃないですかー?
    > (…と、今の今まで思い込んでましたが、全然違ってたらどうしよう。私もどきどき(笑))

    えーっ、「阿修羅編」が明らかな失敗作なら「リンかけ」全編がしpうゅあああなmにをするndsjきへl;ふじこ

    …という話はチャットでルイさんに言われてしまったんですが(笑)
    しかし「リンかけ」のどこが失敗して(スベッてる)いるかという話はちょっと止めておくとして。ええ私、そんな馬鹿な「リンかけ」が大好きですから(笑)しかし、しかしもし「阿修羅編」を避ける理由があるならという事で、僕なりに検証してみました。

    1.ストーリー全体を見渡した時にテンポを悪くする違和感がある。
    愛憎版(←誤変換ですが気に入ったのでそのまま)から「阿修羅編」外されたのは、もし何らかの理由付けを想像するなら「リンかけ」全体を見渡した時のテンポや流れの悪さがあるような気がします。
    つまり「リンかけ」としては「ギリシア十二神編」こそが一番のクライマックスだと思うのですよ。これは一般的に見て、という事と、もうこれ以上はプロの世界(?)に行くしかねーだろう!というタイミングの問題としてそうだと思うんです。
    世界Jr.の協力を得てゼウスともカイザーナックルとも決着をつけた。そして神々との闘いの後に「絶対神」である世界チャンピオン=ジーザス・クライストとの闘いに入って行くという流れは非常にキレイなんだと思います。
    確かにこの部分、間に「阿修羅編」が入ると阿修羅たちが非常にしょぼいだけに、間が延びてしまう感覚は否めません。だからといって外していいかというと、まあ僕はそこらへん含めて「リンかけ」だと思っているので…。

    それと最終回のあたりだったと思うのですがアニメックだか、アウトだかで車田先生が「リンかけ」のインタブーを受けていたように思います。まあ、非常に当時の車田先生らしく“やさぐれた”受け答えをしていまして(笑)

    「そりゃあよー?続けろっていうならいくらでも続けてやるぜー?次は七福神だ!とか言えばいくらでも続けてみせるぜー?でも、もーいいだろ?ここらが潮時だって。お前(インタビュアー)も、そう思わねー?」

    …とまあ、大体こんな感じだったと思います。いや、記憶の霞がかかっているので正確ではないですが(七福神は絶対言った!)、イメージ的にはもう“ツッパリ丸出し”で(笑)「幽遊白書」で崩壊寸前になった、富樫先生とくらべて、まだ全然余裕の馬鹿っぷりが微笑ましいですが、いきがっていても車田先生的にも「阿修羅編」あたりが一杯一杯だったのではないかと思います。

    2.車田先生らしくない入組んだストーリ
    河井の裏切りに象徴されますが「阿修羅編」はただぶっとばせばそれでいいという、それまでの話に比して“車田先生にしては”ストーリーが入組んでいます。実は「ギリシア十二神編」でゼウスは存在しなかった!という大仕掛けの匂いを出すのですが、ここまで来てゼウスは居ませんでした!ってのは少年マンガ的にどーなの?という事なのか、この案はボツになったようなのです。しかし車田先生的にはこのアイデアが気に入っていたらしく、性懲りもなく。これを再度「阿修羅編」で持ち込みカタルシス足らずを炸裂さてしまった、という感は否めません。もし「阿修羅編」が失敗作というならば、ここでがそうなのではないかと思います。

    しかし、ひたすら強敵に継ぐ強敵を出しつづけ「うぉおおおおおおおお!ぶーめらんてりおす!」「BAKOOOOOOM!ぎゃらくてかまぐなむ!」と血管浮き出しながら上げつづけたテンションが、ある日ふっと途切れて…………………………………………オレ一体なにやってんだろう?と疑問を持った若者が、ちょっと背伸びしてひねったストーリーを組んだからと言って誰かそれを責めれる人がいますでしょうか?いやいない(笑)

    そんなワケで(←どんなワケだ?)もしかすると「リンかけ」における「阿修羅編」と言うのは「あしたのジョー」における「ハリマオ編」と同じような違和感なのかもしれませんね。「リンかけ」ファンに勝るとも劣らぬ数を誇るであろう「あしたのジョー」ファンも“ハリマオ”の事は忘れたいに違いありません(笑)しかし連載作品を読んでいる以上、どの作品でも忘れたいエピソードの一つや二つはあるものです。記憶の彼方に封印したいその気持ちを、ぐっと堪えて「いや、むしろハリマオがよくね?」といえる位の根性を見せてこそ?とか適当な事を言って締めくくって見ます(笑)
  • Re:「リンかけ」 投稿者:井汲 景太 <2005/09/22 00:45>
  • #113 Re:「リンかけ」
    投稿者:井汲 景太 Ml Hp <2005/09/22 00:45>
    <<<親記事]
    > …という話はチャットでルイさんに言われてしまったんですが(笑)

    いや、確かにルイさんのおっしゃるのは、それはもちろんその通りなんですが(笑)。でも、ものには程度ってもんがあるじゃないですか。阿修羅編はリンかけ全体を通しても特にしょぼいパートだし、ギリシア12神戦とプロ編に挟まれてるせいで余計に見劣りする…と思ってるのって、私だけじゃない、と思いたい。

    >ええ私、そんな馬鹿な「リンかけ」が大好きですから(笑)

    そりゃもう、私だって大好きです。特に大馬鹿な所が(笑)。

    > つまり「リンかけ」としては「ギリシア十二神編」こそが
    >一番のクライマックスだと思うのですよ。これは一般的に
    >見て、という事と、もうこれ以上はプロの世界(?)に
    >行くしかねーだろう!というタイミングの問題としてそうだ
    >と思うんです。

    御意。話として蛇足なんですよね。「これ以上連載を継続させられる材料は何もないんだけど、無理矢理引き延ばしてみたらこんなんなっちゃいました」というのが丸わかりで。
    当時の担当と編集部が偉かったのは、この1回の失敗ですぐ誤りを悟ったことで、すぐにプロ編に入らせたおかげで有終の美を飾ることができましたね。あの後未練がましく引き延ばして、宇宙人やら地底人やら未来人なんかが出てくるような話にならなくて、ホントよかった(笑)。

    >だからといって外していいかというと、まあ僕は
    >そこらへん含めて「リンかけ」だと思っているので…。

    それはそうかもしれませんね。

    気になっているのが、最後の竜児・剣崎戦では、確か回想シーンで阿修羅編もちらっと出てきたはず、ということで。現行愛蔵版ではそのコマは描き直されているのか、それとも前後の脈絡なく、突如出現する意味不明なコマとして放置されているのか…(笑)。(観客の中にも阿修羅の誰かが、いたような、いなかったような…覚えてないや)

    >しかし車田先生的にはこのアイデアが気に入っていたらしく、
    >性懲りもなく。これを再度「阿修羅編」で持ち込みカタルシス
    >足らずを炸裂さてしまった、という感は否めません。

    あー、ここは私は逆に、阿修羅編で唯一楽しめる所かもしれません(笑)。「ああ、何か車田先生ふっきれてるよ!そうか!『敵の首領は既にミイラと化していて、阿修羅一族はずっと空しい運命に縛られていた』(設定棒読み)んだね!?で、『竜児のパンチがすべての呪縛を解き放つ』(棒読み)んだね!?おお、やった、『さよならカイザー!』だ!(笑)少年マンガらしいベタなシーンを描ける車田先生の解放感が伝わってきて、こっちも嬉しいよ!」みたいな。これが「いや、むしろハリマオがよくね?」に当たるのかどうかはわかりませんが(笑)、私にとって阿修羅編とはそのよーに締めくくられたエピソードでした。