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#202 「桃華月憚」儀式のなぞなぞ?
投稿者:柘榴 <2007/11/03 00:17>
もんのすごい大量の"?"を残して終わってしまった逆再生アニメ「桃華月憚」ですが
その中でもとりわけ回想される事が多い(のにちっとも謎が解けていない)"古の儀式"についての考察です。

まずあの「儀式」の構造ですが、龍王様があの場に居る可能性は実は私も低いだろうなぁ、とは思っているのですが…
それならそれで。と言う事で後述しますが、龍王不在で儀式を行ったのがイサミヒコ暴走の原因、だとも考えられるし、
後に仮面の王様が手に入れようとしていた(端緒を掴んでいた)、と言う事でも話は通ると思うので、一応「居た」事にして話を進めたいです。
そうするとあの場でのパワーバランスは「龍王=石剣=仮面」となる筈です。

さて、まずあの儀式って、#25の紹介のされ方から見ても元々"女神を降ろす儀式"ではなくて、
何か他の目的があって儀式を行った結果、それが石剣(=イサミヒコ)の暴走で
「女神が生まれて」しまったイベントの筈、なんですよね。

では本来の目的とは? 何となくですが…サザンアイズの「人化の法」とかを思い出すのですが、
あの場の力関係は上記のように三竦みで、儀式はそれを崩し「"龍王"と"石剣"の力を"仮面"にそそぐもの」であったと思うのです。
それが何かの間違いで「"龍王"と"仮面"の力を"石剣"にそそぐもの」になってしまったと。そして更に女神まで生まれちゃった。

「間違い」とは勿論、仮面の王様に恋人セイを寝取られたwのであろう、イサミヒコ君の嫉妬にあかせた暴走ですね。
(先述の通り、龍王不在の為に石剣を制御できなかったのかも知れません。まあ、少なくとも石剣を「手に取る」所まではイサミヒコ君の業でしょうw)
これにより"龍王"(フウの隣の人が怪しい)は一旦消失、"仮面"は砕かれ、結果的に石剣に吸われる形で儀式は変質し、さらには…
「"石剣"に注がれた3つの力の一部が溢れ、それぞれ(あの場で唯一生き残った)ジュナ・セイ・フウの中に分かれてしまった」のではないかと。
そして狂乱したままのイサミヒコ君は女神になりたてのセイに封じられ、そのまま石剣に縛られます。(トウカちゃんと同じに)
(セイ始め3人が「自発的に」女神になったようなシーンも#7「闇」に一瞬挿入されるのでこの辺とてもややこしいのですが;)

おそらく3つの力の割り当てはジュナ=仮面の力、セイ=石剣の力、フウ=龍王の力、こんな感じで分かれたと思われます。
ただ、これらは(描写から見ても)それぞれ直接繋がっているのではなく、結び付きも弱い。でも「存在を共有」している…そんなイメージです。
こんな感じで以上の事を踏まえると、ずいぶん沢山の物事が繋がるはず…なのです。たぶん;

まず、#1-2の"消滅の儀式"は、この儀式を正しく行い、三女神の力を再び石剣に集める儀式だったのでしょう。(+消滅の言の葉で石剣も消滅)
これにより石剣・仮面・龍王・三女神が消え、清次の目の仮面の欠片もただの石になり… ジュナの影響下にある物の怪(桃花も)は全部消滅。
由美子さんは記憶はそのままで自我だけ11年前に戻って暫く自失するものの、やがて外の世界へ歩き出した、と。(後にパソコン由美子さん?)
こんな感じの見通しになりますね。

さらに、#3の回想で、"儀式"のあと、直接対決でセイに完敗するジュナの理屈も分かります。"仮面"は当初、欠けていたからですねw
で、おそらくこの後もずっと、セイ>ジュナの力関係は守られています… これが崩れるのはフウが現れる時、つまり449年の周期ですね。
#3・14で雪牙姫様たち?によって石剣が封じられるシーン(平安時代くらい)が描かれますが、多分この時はジュナがセイに勝ったはずw
余談ですがこの時ジュナに力を貸したのが「空海」であり桔梗さん(with龍王)だったのではないでしょうか?

あと#19で由美子さんにジュナが憑いたのもたぶん偶然ではなく、
清春の仮面のカケラ(三橋曰く「最後の一個」)に惹かれてあの場に居たから、なんでしょうね。
で、撃たれて瀕死の由美子さんに(これはたぶん「面白そうだったから」とかそんな感じでw)飛び付いた、と。
(あそこに石剣があった理由は未だに良く分からないけど… 後にトウカが持つ為に守東家にある必要があったのでしょうね)

この「女神と神器はリンクしてる?」見方で、この他にも色々発見はあったのですが、幾つかちょっと上手く纏まらないので割愛、また後で。
ただ、この構図の中で割とイレギュラーな位置にいるのが桔梗さんなのがすごい怖かったりしています;

それでは。
  • Re:「桃華月憚」儀式のなぞなぞ? 投稿者:LD <2007/11/06 02:29>
  • #203 Re:「桃華月憚」儀式のなぞなぞ?
    投稿者:LD <2007/11/06 02:29>
    <<<親記事]
    だ、だめだあ〜〜〜解けない…orz
    …というか、こんな解けるかどうかも分からない知恵の輪でなに必死になってるんでしょう?僕…。
    と愚痴ったところで、まあまあ、ゆっくり、ぼちぼちと読み解いて行こうかと思います。

    ■> まずあの「儀式」の構造ですが、龍王様があの場に居る可能性は実は私も低いだろうなぁ、とは思っているのですが…

    僕自身の読みは「龍王」は外の力なのではないか?という方向で考えているのですが、ちょっとそれは置いておいて柘榴さんの説を検証しつつ僕の推測も進めてみようと思います。…というかどうにも考えがまとまらないので、単発に思いついた事を走り書きしますね(汗)断片情報から上手いことつなげて行ければ…と思います(汗)

    ■> では本来の目的とは? 何となくですが…サザンアイズの「人化の法」とかを思い出すのですが、
    > あの場の力関係は上記のように三竦みで、儀式はそれを崩し「"龍王"と"石剣"の力を"仮面"にそそぐもの」であったと思うのです。
    > それが何かの間違いで「"龍王"と"仮面"の力を"石剣"にそそぐもの」になってしまったと。そして更に女神まで生まれちゃった。

    あの儀式が失敗というのは妥当っぽそうですね。三女神はハプニングで生まれたと見るといろいろ少し前進した気がします。
    「龍王」はおいておきますが、そうすると、あの古代のヤフツ王が「石仮面」を被り「石剣」を手に持つのが儀式の正しい形だったように思われます。そこから本来の儀式がスタートなのでしょう。というより石仮面を被らないとかつてイサミヒコがそうなったように、そして多分、幼女・桃香がそうなったように破壊衝動だけに支配されて自滅してしまうのかもしれません。
    石仮面を被る事ができる人間なら石剣を扱う権利も同時に得る事ができるのだけれども、イサミヒコが石剣で石仮面を割ってしまった事によってその形は永遠に失われてしまった…と考えられるのかも?こう考えると「石仮面」が最後の浄化の儀式において必要とされなかったのか?その理由になるような気がします。あの時はもう石仮面には(多少の不思議な力は残っていても)本来の機能は持ち得ていなかった。かつ石剣を持つために作られた人造人間の桃香にはそれが必要なかった…かな?

    ■> ジュナ=仮面の力、セイ=石剣の力、フウ=龍王の力

    これは何か分かる気がします。というのは石仮面を奉じていた妖魔・三橋が、セイを崇めるのは何か象徴的な形にでも「神器」を揃える引力が働いているから…というか、そういうものを感じたりもしています。あと単純に桃香×桃花にかかる引力というのも考慮に入れて推測されていますよね?w…ただ、やはりフウ=龍王というのがちょっと苦しく思えます。とにかくフウは何でいるのか分からないくらい「空気女神様」なのですが、その不確定さ不象徴性さを考えると、とりあえず三女神は「何か(同属性の)巨大な力が三者に注ぎ込まれた」と考える方が無難に感じます。
    ただ、ちょっと女神の属性というか名前の由来としてジュナ(樹)、セイ(清水)、フウ(風雨)というのを考えたりしています。いや、今の所、つながるかどうか分からない捨て情報ですが俎上に上げておきますw

    ■> セイ始め3人が「自発的に」女神になったようなシーンも#7「闇」に一瞬挿入される

    元々、カミツミハラは「結界師」なんかでいう神祐地で3姉妹は神事を行う巫女だったのではないでしょうか?(7話はその神事の記憶)そこへヤフツ王が現れて、神の力を己に取り入れようとした…?
    ちょっと思ったんですが、ヤフツ王は元々、真琴のように「龍王」を身体に宿した状態で、カミツミハラに現れたかもしれませんね。この読みだと僕の「龍王」は外の力という説と、柘榴さんの儀式に「龍王の力」は必要という説が並行できるかも。

    ■> #3の回想で、"儀式"のあと、直接対決でセイに完敗するジュナの理屈

    ノーアイデアです。なので柘榴さんの仮面とジュナはリンクしており仮面がかけていたから…という読みがよいのかもしれません。
    ただジュナは荒ぶる神で民を苦しめて、セイはジュナに対抗できる神として民の期待を受けていたようです。またセイは妖魔にも人気(笑)があるようです。ここらへんの力関係の経緯は不明ですね。

    ■> #3・14で雪牙姫様たち?によって石剣が封じられるシーン

    ノーアイデアですが石剣を封じるシーンとは限らないかな?と思っています。単に奉じているだけというか、何というか石剣がこの地の浄化に使える事は雪牙姫様をはじめとして多くの人間が気づいていて、ただ、それは3女神が合一する時じゃないと意味がない…という状態だったのではないかと。
    なので少なくともセイとフウには出現周期があるという読みが正解に近い気はしています。またジュナにはマナ姫という別名(あるいは本名?)が存在し、桔梗と出会ったときはマナだったようですね。これはジュナがいろいろな依代にとりついて恒常的にカミツミハラに存在し続けた事を意味していると思います。ず〜っとかどうかは分かりませんが、おそらくフウよりもはるかに活動期間は長いと思われます。

    ■> 余談ですがこの時ジュナに力を貸したのが「空海」であり桔梗さん(with龍王)だったのではないでしょうか?

    #5「仏」で桔梗に「龍王を持っていたばかりに」というセリフを確認しました。また最終的に「フウにかくまわれて何百年も眠ったり」したようですね。ここメチャクチャ重要な気がします。
    空海は謎なんですが、実は三橋が奉じている石仮面のミイラが気になっていて、あの仮面の服装ってヤフツ王とは違う服なんですよね。…で見ようによっては入道に見えない事もなくって、もしかして、空海ってこいつの事?とか思ったりしています。

    まあ、こんな感じで思いつくままに書き散らしましたが、もう少し考察を進めてみて情報をつなげて行ければなあと思っています。
    1.石仮面は石剣を振るうための装置?(故に石仮面なしで石剣を扱える桃香には必要ない)
    2.桔梗はかつて龍王を宿していたがどのような経緯でそれを失ったか?また失うものなのか?(描写されないだけで今も持っていたり?)
    ちょっと感覚としては古の儀式含めて、ここらへんが核心に近い気がしているので、ここらへんから考えてみるかな?
  • Re:「桃華月憚」儀式のなぞなぞ? 投稿者:柘榴 <2007/11/08 23:53>
  • #204 Re:「桃華月憚」儀式のなぞなぞ?
    投稿者:柘榴 <2007/11/08 23:53>
    <<<親記事]
    んー、まだまだ山程言いたい事があるのだけどこれ以上まとめらんない;
    と言う訳で投下です。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
    [章子さん]
    まず、この間LDさんのツッコミにあってしまった#15「暦」の章子さんですが、見返してたら、

    後半(真琴ちゃんの心が乱れてる時)の笛の音のときにだけ、こういうカットが挟まっているのですね。狂笑と言うかw
    小林ゆうさんの演じ分けも相俟って「(笛の音が)ちょっと変だけど半ばヤケクソ気味に勢いで誤魔化してる」感がして、
    逆に章子さんやっぱ凄いのでは?と思ってしまいます。 いえ別に、この人凄くても凄くなくても余り関係ないんですけどね?w
    …ムリヤリ解釈すれば、真琴ちゃんを呼ぶ為に誰かが「すごい」章子さんをそう【配置】したのかも知れませんが;
    (何でそんな回りくどい事を?と思いますが、首魁の人々はおそらく上津未原を出られない人ばかりなので)

    [儀式関連]
    このアニメの儀式って基本、三対で行われてるのですよね。
    で、#2の「消滅の儀式」が先史の"儀式"と全く縁のない物だとは考えにくく、
    同様に#24における清春・桃香・真琴の反応も限りなく"儀式"を模した物だと考えられます。
    そしてそれらのシンボルが儀式に際して描く光跡は、と言うと…

    #02「歌」:青→赤→緑→青(ジュナ→セイ→フウ→ジュナ)

    #24「綾」:清春→桃香→真琴→清春(仮面→石剣→龍王→仮面)


    こんな感じなのですね。
    この関係はジャンケンみたいな物だと思うのですが、「→」が"制御できる方向"だとしたら割と辻褄あうかな?
    しかしこれだと#3におけるセイ>ジュナや、しばしば見られる龍王が石剣を制御しているシーン等がネックなのですが、
    逆にこれは本編の一面に「過去の"儀式"失敗により歪になってしまったバランスを修復する」お話があったと言う事になるのかも知れません。
    (三橋たちの狙いは、言葉通りなら仮面を復活させセイに統べさせる事、つまりバランスを壊れたままにさせておく事?)

    [鬼梗さん関連]
    #3 鬼梗「人の意思が、精神力が、人の集中力が何百年続くものなのか、わかるか」
    #3 鬼梗「それを続ける事が人の心をどれだけすり減らすものなのか、わかるか」

    「龍王」を欠き、鬼梗さんのみの不完全な「上巳の歌会」では、
    年々ジュナの暴走を抑えられなくなっていた、と言う事なのでしょうね。因みにこのセリフ、最初は
    「上津未原の為、想い人(真名姫)を封印し続けなければ成らない」鬼梗さん自身の事、
    つまりは泣き言なだけかなとも思ったのですが… しかし形としては、これを桃香に向けて言うのは、
    我が子に「運命には逆らえない」事を突き付けているのに他ならないのですよね;

    そして近年にきて鬼梗さん自身の能力も本当に限界にきていて… 様々な試みが為されたけど色々失敗して。
    (「トウカ」はジュナが先手を打って生み出した、石剣を使い「消滅の儀式」を行う為の娘だったはず→失敗?)
    で、鬼梗さんは、完全に石剣を制御する為に、人形作りに精を出す事になるのですが… ↓へちょっとだけ続きます。

    [桃香関連]
    #5 ジュナ「鬼梗の人形、作りかけのが多すぎる。あの桃香と言う子が可哀想。なんか依り代が完全じゃなくてさ」

    女雛の依代が曖昧であったからこそ(おそらく不完全な状態でアンナによって目覚めさせられたので)、
    物語終盤(#1-7)の桃香はあれ程「自分が自分である事」に固執したのでしょうね。
    そして桃花にもそれを望んだ(#7)けど、セイによって叶わず、「消滅の儀式」を執り行う事になるのですが…

    では何故アンナ(と言うか雪牙姫さま)がそんなに焦って介入する必要があったのか?
    アンナ=鬼梗さんだから?…まあそれは置いておいてw まあ上津未原が異界に沈むと色々とマズかったんでしょう。
    (フウとセイの出現周期と鬼梗さんの消耗具合から言って、今回が最後のチャンス、とは漠然と思っていただろうし。)

    あと、何故鬼梗さんの人形は(胡蝶三姉妹のようなw)失敗作ばかりだったのか?
    おそらく鬼梗さんは、この物語の始まるギリギリ直前まで「真名姫への想い」と
    「自分の運命(=龍王を御し"儀式"を遂行する事?)」の板挟みで悩み続けていて、更には、
    下手をすれば自分と同じ存在(不完全な、恋する人形)を生み出してしまう事のジレンマ等もあったのではないでしょうか?
    (おそらく、ここが打破されない限り、鬼梗さんは自分の力が尽き死んでしまうまで上津未原を守り続ける心算だったと思います。)

    ともあれ、これにより鬼梗さんは雪牙姫さまの計画に乗り、
    不完全でも出来てしまった我が子・桃香と共に「消滅の儀式」を行う他なくなります。
    (この辺、#23あたりの桃香・鬼梗の初邂逅で何かある?と思うのですが…今の所何も見えてないです;)

    [その他]
    >樹那(ジュナ)・清水(セイ)・風雨(フウ)
    これは面白いと思います。上の裏付けにもなりますね。
    樹木は雨風をしのぎ、雨は川に水を注ぎ、清水は木を育む…といった所ですねw
    しかしこれだと逆回転になるので、やはり三女神は生まれた時点であの世界の理とは異なる物だった、と言う事も分かります。

    >フウにかくまわれて何百年も眠ったり
    空海(774-835)の死後ずっと眠りっ放しでつい最近目覚めた、と言う事は無さそうですから、
    フウ出現周期説から考えてもこれは昔話、で一先ず片付けられそうな?しかし「何百年」ですか;

    >ミイラ=空海?
    これは私もそう思っていましたw 勝手にストーリーを膨らませば、
    之までの話の流れ上鬼梗さんはおそらく空海の作った人形だと思うのですが、「空海の弟子たち」は他にも居て、
    その中には当然、鬼梗さんに龍王が継承された(或いはただ宿していた)事を疎ましく思う一派も居た筈で…
    それが三橋であり「いろんな魔術師」だったのでは、と… ただ、「殺され」た割に即身仏なんですよね、空海様w

    >鬼梗さんの足跡(夕べの続き等々)
    では空海は人形・鬼梗さんを作り出し、龍王を持たせて、何をしようとしていたのか? 色々考えてみたのですが、
    「当事、民を苦しめていた(#5 セイ)荒ぶる神・真名姫(ジュナ)を龍王の力で封印する為」だったと言うのはどうでしょう。
    (おそらくこれが「上巳の歌会」の起こりで… 本来は「龍王の力」無しでは、有名無実な儀式のはず。)

    だけど、封印すべき真名姫と想いを通じてしまった鬼梗さんは、彼女を消さぬ為に宿命に逆らい、
    龍王を捨てて(切り離して)しまったのではないでしょうか。そしてフウの元で眠りにつきます。
    おそらくは「石剣なんかくれてやるよ!(#10)」の桃香と同じ心境だったのでしょう。でも完全には切り離せなくて…
    その時龍王の一部(笛?)を預かったのが、史実では空海に縁の深い「犬飼」(氏、或いはその土地の人)だったのでは。

    …そして現代。真名姫とは結ばれない事は薄々悟りつつも一人だけで「上巳の歌会」を続けていた鬼梗さんの元に、
    かつて一度手離したはずの龍王(真琴ちゃん)が返って来て「しまいます」。
    (つまり、章子さんの手を引いたのも、鬼梗さんに後戻り出来なくさせる為の雪牙姫様の計画のうち?)

    かくして、雪牙姫によって「桃香」「真琴」と手駒を順調に揃えられ、鬼梗さんもいい加減ハラを括りますw
    そして最初は桃香の出した結論と同じく、全てが終わった後には、真名姫と共に眠ろうとするのですが…
    (#6 鬼梗「わらわにもじきに、安らかな…安らかな眠りが」 )

    恋人ジュナによりそれはやんわり否定され、逆に生きて、雛人形を完成させるように頼まれます。
    (#5 鬼梗「わらわはお前の時間を終わらせようとしている」)
    (#5 ジュナ「生きている。それは時間とは関係ない」「言い切れるのか?」「………」)←当然、ジュナにも迷いがあります。
    (#5 ジュナ「鬼梗の人形、作りかけのが多すぎる。あの桃香と言う子が可哀想。なんか依り代が完全じゃなくてさ」 )

    それを受けて桃香に「運命には逆らえない事」を諭し、それと絡めて自身の(ジュナへの)愚痴もw
    (#3 鬼梗「人の意思が、精神力が、人の集中力が何百年続くものなのか、わかるか」)
    (#3 鬼梗「それを続ける事が人の心をどれだけすり減らすものなのか、わかるか」)
    (#3 鬼梗「わらわもそろそろゆっくりと永い眠りに…眠りたいものだ」 )

    未だ迷う桃香に母親の目線から的確なアドバイスと、ネタバレを。
    (#2 鬼梗「そちの存在は無意味にあらず。そちとわらわとはほどけぬ糸で結ばれた同胞じゃ」 )
    (#2 鬼梗「そちはむしろ、わらわの子、なのかも知れない」 )
    (#2 鬼梗「結ばれたかった…」 )

    そして…
    (#1 鬼梗「わらわはこれから先もこの上津未原の地を見ているゆえ」 )

    なんか全部説明しちゃうと情感が篭らないのですが… この辺、見直しててけっこう感動してしまいました。
    と言うか鬼梗さんってすごいかわいい子、ですよねw

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
    うーん、何とか収集つけられる手前くらいまでは来ている感じはしますが、まだまだですねえ;
    自分で書きながら考えも変わってるので矛盾とか、うそ臭いな〜って思う所が山ほどあるw 本筋と#19との比較もまだだし…
    ただ、このまま後は「トウカ」「守東家」「胡蝶三姉妹」あたりの分析が進めば、結構いいとこまで行けそうかも、です。
  • 雪牙姫の千年計画 投稿者:LD <2007/11/13 02:55>
  • #205 雪牙姫の千年計画
    投稿者:LD <2007/11/13 02:55>
    <<<親記事]
    さて、僕の方の読みを総括的に記述してみます。おそらくこの壮大なクロニクルを解読するためにまず2点ほど固定データを記述します。
    ・持統天皇(さららネエ)645年〜703年(在位686年〜697年)
    ・空海(怪奇ミイラ仮面)774年〜835年
    …実はこの時点でセイの周期に関してかなり重大な疑問が生じているわけですが、この件は少し寝かしておきましょう(汗)

    【龍王の力とは何か?】
    ここの読みが一番、柘榴さんと違う所だと思いますが、僕はやはり龍王は「外の力」かな?と考えています。理由として
    1.古の儀式の時に「龍王」を用いた様子がない。
    2.「外の世界」の住人である犬飼真琴に「龍王」が宿りその招聘で「龍王」を招き入れている。
    この二点があります。多分「古の儀式」の失敗によって三女神が誕生し、上津未原が妖気渦巻く土地と化してしまった。この歪みを正すために「龍王」の力は必要とされたと思われます。上津未原が妖気渦巻く土地となったというのは「地脈が乱れた」という事です。…これを正すために求められた力というと、やはり「神州の龍脈そのもの」かなあ?…と僕は考えたワケです(汗)別に膨大なエネルギーを持っているなら何でもいいんですけどねw三女神の出現によって神気と妖気の特異点と化している上津未原を浄解するために日本全部の地脈を利用する…正にヤシマ作戦が敢行されたのがあの「最後の歌会」だったのではないかと読んでいるワケです。

    【鬼梗の正体はアンナねえ?】
    これは、ずっと僕が言い続けている読みですが(汗)…「桃華月憚」を通して観た人にはある程度、僕がこう言い出す感覚を分かってもらえるかとは思うんですが、同時にこれを否定する材料はわんさかあります。
    1.そもそも容姿が全然違う。
    2.#26であんなが人形を持ち出しているのを鬼梗は了解していない。
    3.#7で鬼梗はアンナに指示を出してネネねえの態度は“妹”のものに思えない。
    …まあ、ここらへん総合すると鬼梗とアンナは別人って事で良さそうなんですが…(汗)何で僕がこの見立てにこだわっているかというと、この見立てで「桃華月憚」全体のシナリオが作・雪牙姫という事で一本化できるからです。描写的に観れば雪牙姫の一族(ネネねえ、カヤ)と鬼梗は別勢力にも思えるんですが、この二つの勢力の目的はほとんど同じ、いや全く同じと言っていい。互いが互いの計画を全く邪魔に思わない。「それは困る!」という事が一切ない。
    それどころか「石剣の使い手(桃香)はネネねえが預かり時期が来るまで育て」「龍王の使い手(真琴)は鬼梗が育てる」という役割分担をしているようにさえ思える。3.の出来事も結局は互いが連携をとる関係にある事は表しています。
    では、その中で最終回以外、全く何の行動もとらないアンナは一体何をしているの?って考えると、鬼梗がアンナだとしか思えなくなってくるwそれくらいネネ+鬼梗(アンナ?)+カヤの三人は一つのチームとして機能しています。2.の出来事についても、人形を勝手に持ち出された事を不問にするどころか、その後の鬼梗は明らかにそれを予定通りと捉えた行動をとりつづけ「わらわの子」とさえ言い放っている。基本、桃香はアンナが造ったのにですよ?人形の素体自体は鬼梗が作ったから…ってのもあるんでしょうけど、繰り返しますが鬼梗はアンナの行動を予定通りにしか捉えていません。

    …で、ここらへんの読みに対して柘榴さんの組み立てられた「龍王を宿していた鬼梗が(真名姫のために)その力を離す物語」に乗る形で、最新の読みをしてみようと思います。
    ―鬼梗はかつて人間であり、かつ龍王の力を宿す(つまり真琴と全く同じ)少女だった。実は鬼梗の名字って語られないのですが、もしかすると「犬飼」である可能性すらありますね。
    で、です。空海や真名姫(ジュナ)そしてフウまで巻き込んだ冒険の果てに鬼梗の辿り着いた結末は「アンナねえの身体を借りる形で時を超えて上津未原を守り続ける」というものだったのではないでしょうか?それはつまり雪牙姫の下に就くって事でもあるんですが、本来普通の人間である真琴が歳をくって死ぬように、鬼梗も一度真名姫の周期が終わったら二度と会えないのが彼女の持っている運命だったのではないか?その真名姫と再会するためには、この選択しかなかったのかもしれません。…ジュナの周期は比較的短いと僕は読んでいますので「闇」のラストシーンは何回目かの鬼梗と真名姫の逢瀬ではあるんでしょうけど、それでも百年単位の邂逅じゃないかと思います。
    雪牙姫は「龍王の力」を狙う真犯人の一人である事は確実でしょうからwその責任をとったのかもしれませんwとまれ、この読みで「最後の歌会計画」は雪牙姫の立案の元に一本化され、まつ上記した1.〜3.の疑問点も解消されるはずです。

    それでこの「時機」をず〜っと以前から待っていた雪姫は以前から鬼梗に「石剣の使い手となる人形」の制作を依頼していたのではないか?と思います。ところがこれまた柘榴さんの言うように鬼梗の中に迷いがあり、完全じゃないものばかりができてしまう。それこそ描写の中にあるように“作りかけのもの”ばかりが散らかった状態になっていた。…しかし「時機」は迫っており、もう待てないと判断した雪牙姫はアンナを一度「起して」半ば強引に桃香を造りだした。鬼梗はその事に不満を覚えたかもしれませんが、雪牙姫の意図も理解できるのでそのまま計画通りに事を運び始めた。…こういう流れかなあ?と。
    ラストシーンで、かつて桃香であった人形を抱える鬼梗の心象ってのは、不完全ながら立派に使命を果たした我が子を抱く母のものなんでしょうね。

    【真琴の登場は雪牙姫の手引き?】
    真琴は六条章子に見いだされて桃歌台学園に来た事になっていますが、その後の鬼梗の真琴のかまい方を観ても、彼女が真琴を裏で呼び寄せているのを疑う人はいないでしょう。鬼梗と真琴の出会いが偶然ではないのは明らかです。鬼梗の上には先ほどいった雪牙姫がいます。…が、今言いたいのはそういった眼前の処理ではなくって、雪牙姫にとって真琴の出現自体が計画に入っている出来事だったのでなないか?と僕は思っています。
    何が言いたいのかと言うと「サララねえ」の事が気になるんですね。四姉妹(サララ、ネネ、アンナ、カヤ)の中で唯一の人間。最初は戯れに拾った子かとも思ったんですが…全ての行為が計画につながっている雪牙姫が、サララねえの事だけ“番外編”だから…って事はあるんでしょうか?そう考えた時に、自分が龍王を「神州の龍脈」と読んだ事が思い出されました。(いや、単に適当に巨大なエネルギーに喩えただけで龍脈である情報なんてどこにもないんですけどねっ)
    サララねえって雪牙姫が「龍王」を捕まえるために皇統に派遣したデザイン・ヒューマンなんじゃないでしょうか?
    サララねえは天皇になってしまうんですが、どっちかっていうと伊勢斎宮狙いというか、とにかくこの地の国つ神を管理する司祭の遺伝子と交わる事で、少なくとも「龍王」を引っ張り込みやすい人間を操作していた。またタイミングの調整ができないなら、最初っからアンナのボディに「龍王」を捕まえた人間を“保存”しておく予定だったという読みもありですね。
    この読みだと真琴は「サララねえ」の血を引くことになります。あるいは犬飼姓である必要はないんですが、鬼梗も同じく「サララ」の血を引いている事になりますね。
    雪牙姫の目的ってのは石剣を納め、三女神たちの怒りを慰め、そして時機が来たら一気に浄解する…そういうものだった事が分かります。

    【雪牙姫の正体?】
    さて、僕の読みはどうも誰か一人完璧な人間を作り上げるという傾向が強いのですが(汗)この全部計画通りに事を進めて目的を果たした雪牙姫って一体何者だろう?ってのがあると思います。彼女を読むためには次の情報が重要かなと思っています。
    1.古の儀式の時には雪牙姫はいない。
    2.自分が化け物と言われることを否定しない。
    3.龍王、三女神に次ぐ強力な力を持っている。
    1.がとにかく重要ですね。彼女は古の儀式に関して何の因縁も感じません。(一時、ヤフツ王の正妻かとも思ったのですが、その情報は寝かせておきます)だからかなり「雇われ巫女」ってイメージが強いです。むしろ「渡来人」かな?と今、思っているワケです。さらに言えば、古の儀式に関わらず女神の影響も受けていないのに、何千年も平気で生き続けている。元からそういうポテンシャルを持った人物という事になりますね。
    で、自分は人間ではないとにっこり話す。…そもそもですね「雪牙姫」と書いて「ゆきひめ」なんですよね。“牙”って余計ですよね?でもこれがユキヒメを表す字かもしれません。自分が“化け物”である事を肯定し、かつ獣を表す字を戴いている。
    これを総合すると「渡来の者(化け物)で正体は獣であり、かつ神に次ぐほどの強力な力を持っている」人物という事になります。…そういう妖怪って日本にいましたよねw日本最強と言われるにも関わらず「外から来た」化け物がw
    雪牙姫の正体って白面金毛九尾の狐じゃないでしょうか?
    つか、雪牙姫って正に白面金毛じゃん!?そう思って調べたのですが…惜しい!九尾の狐の来日は753年、若藻という16、7歳の少女に化け、吉備真備の手引きで来日した模様w(Wiki調べ)サララねえ(持統天皇)よりも後の時代です。でも、実際はこの時期に来ていたでもいいですし、また歴史に現れるこの九尾じゃなくてもよいし、それぐらい強大な妖怪だというイメージを持てればいいです。もともと一番下っ端のカヤにしてからが妖魔の軍勢を敵に回してボロクソな強さを見せている一族です並みじゃないのは確実なわけでw…で、その人が特に因縁なしに、この地の浄解(根本的解決)を依頼されて、それを(何か思惑があったか、それとも何もなく)受けたのではないかと思うわけです。雪牙姫自身はどのくらいの仕事として見積もっていたかは分かりませんけど、とにかく千年以上かかっていまったとw

    こんな感じでしょうか?雪牙姫の計画は大体この方向に絞れそうな気はしています。あとヤフツ王と空海が読めれば、晴れて「現代」に戻ってこれますでしょうか?(汗)
  • 訂正です。 投稿者:LD <2007/11/13 12:03>
  • #206 訂正です。
    投稿者:LD <2007/11/13 12:03>
    <<<親記事]
    > …実はこの時点でセイの周期に関してかなり重大な疑問が生じているわけですが、

    セイの周期ではなくフウの周期ですね(汗)
    フウはシンシュンシャンシャンション彗星(しゅいしぇい)来訪の周期で出現し、活動時期は1年あるかないかの極小(だからあの女神、特に人にも覚えられていないし、本人も浦島太郎状態に見える)だと思っていたのですけど、違うのかもしれません。

    > サララねえは天皇になってしまうんですが、どっちかっていうと伊勢斎宮狙いというか

    何か巫女をイメージして勢いで書いちゃいましたが僕の説に合わせると斎宮を狙っちゃだめですね。結婚できないから(汗)自身が天皇になってしまうのは余禄でも、天武天皇の嫁に行けたのはねらいズバリだったかも。…って史実ではさららは、天智天皇の娘ですが…w